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【怪談】「座敷童子」を紹介‼︎ルーツと特徴、会う方法を合わせてお話しします

こけしが三個並んでいるオカルト

 あなたは「座敷童子」を知っていますか?

 古くから存在する妖怪の一つで、出没した家や、見た者に幸福が訪れるとされています。

 今でも語られる怪談ですが、知らないという人もいるでしょう。

 今回は、【怪談】「座敷童子」を紹介‼︎ルーツと特徴、会う方法を合わせてお話しします。

 他の怪談も気にあるという人は、下記の記事を参照ください。

 【怪談】八尺様とは何か⁉︎起源は⁉︎怖い話も合わせて紹介します

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【怪談】「座敷童子」

庭が一望できる旅館

 それではまず、「座敷童子」とは何か、からお話しします。

座敷童子とは何か

座敷童子(ざしきわらし)

座敷や蔵に住み着く妖怪の一つ。
「座敷童」「座敷衆」「座敷ぼっこ」「御蔵ボッコ」「座敷小僧」「カラタワラシ」など呼ばれる
悪戯を働くことがあるが、住み着いた家や、見た者に幸せが訪れる

座敷童子はいつから語られ始めた?

 座敷童子のルーツとして下記のようなものが挙げられます。

  • 間引き説
  • 呪いから生まれた説
  • 河童が元になった説

 順に話していきます。

間引き説

 民俗学者である佐々木喜善の著書「ザシキワラシの話」では、座敷童子のことを間引きの犠牲にあった子どもの霊としています。

 昔は今のように食料に不足することがないような時代ではなかったため、間引きによって口減らしを行うことで生活を凌いでいました。

 東北地方では、この間引きを「臼殺」(うすごろ)と言い、石臼の下敷きにして行っていました。

 そして、お墓ではなく、土間や台所に埋めていたんですね。

 その被害にあった子どもが、雨の日に縁側を震えながら歩いていたり、訪問客を脅かしたりなどの悪戯を働いていたそうです。

 このような間引きが座敷童子に結びついたと考えられています。

呪いから生まれた説

 高橋貞子の著書「座敷わらしを見た人びと」では、大工や畳職人が気持ちよく工事をできなかった事から、木片を薄く剥いだ人形を柱と梁の間に挟む呪法を行ったそうです。

 その呪法がきっかけで家に影響が出た事から、座敷童子が生まれた、という説もあります。

河童説

 淵に住む河童が、家に侵入して悪戯をしたものを座敷童子としたという説や、河童が家に住み着いて座敷童になったという説もあります。

座敷童子の特徴
  • 年齢は3〜15歳と幅広い
  • 性別は男女問わず存在しているが、はっきり見える事例は少ないため判別できないことが多い
  • おかっぱ頭かざんぎり頭
  • 男の子は絣か縞の黒っぽい着物姿、女の子は赤いちゃんちゃんこや小袖、振袖を着ている
  • 男女2人が住み着いているケースもある
  • 枕を返したり、寝ている間に上に乗られるなどの悪戯をすることがある
  • 住み着いた家や、見た物に幸せが訪れる
座敷童に会う方法

 座敷童子に会う方法は2つあります。

1.すでに住み着いている場所に赴く
  • 岩手県の金田一温泉「緑風荘」
  • 盛岡市天神町の「菅原別館」
  • 遠野市附馬牛町大出の「わらべ」

 上記の旅館は座敷童子が住み着いている宿として有名ですね。

2.金玉を使う

 家を建てるときに、地面に金の玉を埋めておくと、座敷童子が住み着いてくれるという話もありますよ。

 まあ、金の玉を埋めることができる財力があれば、座敷童子は必要ないかもしれませんけどね。

【怪談】「座敷童子」

 座敷童子のルーツと特徴、会う方法を伝えたところで、座敷童子の怪談についてお話ししたいと思います。

 では、座敷童子のはじまりはじまり〜

【怪談】「座敷童子」

 私は今年から新社会人として新しい一歩を踏み出すことになった。

 最初は戸惑いながらでも一生懸命与えられた仕事をこなすことに集中していた。

 少しずつ今の仕事にも慣れてきた。

 けど、全て順風満帆とは行かなかった。

 私のお母さんは、女で一つで私をここまで育ててくれた。

 相当苦労したんだと思う。

 そんなお母さんに、悪性の腫瘍が見つかった。

 お医者さんが言うには、そう長くはないだろうって…

 私は少しでもお母さんに親孝行できるよう、旅行を計画した。

 少しでも楽しい思い出が増えるように…

 私「お母さん、泊まるのはこの旅館だよ」

 お母さん「ここなの?風情があっていい旅館ね。高かったんじゃない?」

 私「心配しないで。私ももう社会人なんだから」

 お母さん「そう、ありがとね」

 旅館に着くと、女将さんが迎えてくれた。通されたのは、襖を開ければ立派な庭が一望できる和室だった。

 お母さん「いい部屋ね。なんだか落ち着くわ」

 私「お母さんにはいっぱい楽しんでもらうから覚悟しといてね」

 お母さん「ふふ、楽しみね」

 これからの予定や旅館の懐石料理のことなど、話せば話題は尽きなかった。

 明日はどこに行こうかと話しているときに、何か物音のようなものが聞こえてきた。

 トテトテトテトテトテトテトテトテトテトテトテ

 小さな子どもが走り回っているような音だった。

 不思議なことに、その音は床からだけでなく、壁や天井からも聞こえてくる。

 怖い印象は受けなかった。

 何事かとお母さんと目を合わせていると、その足音は襖の外で止まった。

 2人で視線を向けると、そこには小さな女の子が立っていた。

 おかっぱ頭で赤い振袖を着ている女の子。

 目が合ったような気がするけど、合ってない気もする。

 お母さんと一緒に驚いていると、その女の子は姿を消した。

 窓の外を覗いてみるけどもう見えなくなっていた。

 私「今のって…」

 お母さん「幽霊かな…可愛らしい幽霊だったね」

 旅行が終わり、お母さんの定期検診を迎えた。

 お医者さんも驚いていた。

 手遅れだと思われていた腫瘍は小さくなっており、回復傾向にあるというのだ。

 薬物治療が功を奏したと話されるが、そうじゃないと思う。

 旅館で起こった奇妙な出来事を女将さんに話したとき、こんな話を聞いた。

 女将さん「それは座敷童子ですね。この旅館に住み着いているそうですよ。度々お客さんから「見た」という話を聞きます。なんでも、見た人に幸福を運んでくれるとか。良いことがあると良いですね」

 きっと、座敷童子がお母さんへ幸福を運んでくれたんだと私は確信した。

 私は涙が止まらなかった。

 これでこれからもお母さんと一緒に楽しい思い出をいっぱい作れる…

 ありがとう…座敷童子…

まとめ

雪景色と合わさって風情ある民家

座敷童子のルーツは複数の説がある
男女ともに存在し、悪戯もするが、幸せを運んでくれる妖怪
会う方法としては、住み着いている旅館に赴く、金玉を家を建てる前に地面に埋める

 以上で、【怪談】「座敷童子」を紹介‼︎ルーツと特徴、会う方法を合わせてお話しします

 他にも、【怪談】コトリバコとは何か⁉︎コトリバコの起源と怪談を合わせて紹介と言う記事もありますので、興味がある方は是非ご一読ください。

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