あなたは怖い話は好きですか?
夏の風物詩とも知られる怪談、とりわけ「トンネル」は舞台として取り上げられる事が多いですよね。
今回は、【トンネルの怖い話】「善波トンネル」を紹介します。
夜中に読むのはおやめください。眠れなくても責任は取れませんので。
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。
【トンネルの怖い話】「善波トンネル」
まずは「善波トンネル」とは何かからお話ししますね。
善波トンネルとは何か
そう、このトンネル、実在します。今回の怖い話は、実際にこの善波トンネルで起こった事故がモチーフとなっています。
また、その事故以降、奇怪な事が立て続けに起こったため、心霊スポットにもなったのだとか。
善波トンネルが心霊スポットになった理由
前述にある通り、ある事故がきっかけとなりました。
この事故以降、旧善波トンネル付近では、走行車に飛び込む人影が多く目撃されているとか。
供養の意味を込めて看板やお地蔵様が建てられていたそうです。
※1989年(平成元年)に看板は老朽化のため撤去された。
以上を踏まえて、お待ちかねの「善波トンネル」の怖い話を紹介します。
「善波トンネル」
あれは…そう、猛暑日が続く項垂れるような暑い夏の一日だった。
大学にも入り車の免許も取れたこともあって、活動範囲は県外まで広がっていた。
よく遊ぶC助とも車で出かける事が多い。もちろん、車には若葉マークが標準装備されているが、そんなことは気にしてはいない。
あの日もそんなことは頭の隅にも残っていなかったし、「心霊スポット」という魅力的なワードに気分の高揚を隠しきれないでいたからだ。
どうやら、C助の地元のトンネルの一つが心霊スポットとして有名らしい。C助の友達も幽霊に遭遇したとか…
そうと聞いては行かずにはいられなかった。もちろんC助も同じ気持ちのようで、話を聞いたその日には例のトンネルに足を運んでいた。
C助を助手席に乗せて車は目的地に向かって走っていく。
あと数分で目的地に到着する頃、C助が話し出した。
C助「少し前に、このトンネルで交通事故があったらしい」
C助「事故に遭ったのは俺たちと同じくらいの年齢の男の子だったってさ」
俺「そうなんだ。車で事故ったの?」
C助「いや、バイクだってさ」
俺「バイクか…それで事故したら助かりにくいよな」
C助「免許取り立てで嬉しかったのかな。この峠を走ってたんだけどさ、スピードを出しすぎたのか、カーブを曲がり切らずに対向車のトラックと衝突したらしい」
俺「…男の子は?」
C助「残念ながら」
俺「そっか…」
C助「あ、これ左。もう着くな」
俺「了解。俺たちも気をつけないとな」
C助「そうだな…それで、その男の子の名前なんだけど…‼︎おい、そこ‼︎」
俺「え⁉︎うわあぁぁぁぁあ」
目の前を白い影が横切った。確実に横切った。
そして、車と接触した。いや接触したように見えたのか?
俺は後方確認もままならないまま、急停車をしてしまう。幸い、後方に車はいなかった。
自然と2人の視線が合う。互いに混乱しているのは確かだが、考えていることは同じのようで、2人して車を出て前方を確認してみる。
予想通りと言うべきか、バンパーは愚か、フロント部分には何も傷は付いていなかった。
それもそうだろう。白い影は確実に接触していたが、何故か衝撃がなかったのだ。
俺「当たったよな…白いの…」
C助「…」
C助の返事はなかった。錯覚だったのか、日の光が眩しくて何かと見間違えたのか…2人は車に戻り再度走り出すことにした。
そこからトンネルまでは1分も経たずに到着した。
到着したが、特に2人で話示すこともなく、トンネルに入り、出口を迎えてしまった。
当然と言えば当然か、さっきのような事故のような事が起これば、心霊スポットどころの騒ぎではない。
トンネルを抜けてすぐにC助が話し出した。
C助「言いそびれたけど、事故にあった男の子、それ以降、幽霊として走行中の車に飛び込むようになったんだって。それを聞いた両親が看板を建てて息子に向かってメッセージを書いたんだってさ」
C助「その息子の名前がさ…」
俺「もういい。わかった」
C助「え?」
トンネルを出てすぐに小さな看板が建ってあった。その看板にはこう書いてあったんだ。
「準一、もう死なないで」
まとめ
●看板設置理由
①事故以降、走行車に飛び込む人影の目撃者が多いため、息子のことを思った両親が建てた
②事故後、準一が事故にあう夢を頻繁に見たため、悲しい思いをする人が出ないよう設置した
という説がある。
以上で、【トンネルの怖い話】「善波トンネル」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にもトンネルの怖い話を4選‼︎ご紹介します‼︎※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。
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