あなたは怖い話は好きですか?
老若男女、一度は聞いたり話たりなど、怪談に触れる機会はあるのではないでしょうか。
そしてこれからお話しする怪談こそ耳にした事がないという人はいないでしょう。
【学校の七不思議】興味が唆られますよね。
今回は、【学校の七不思議】「プールに現れる少年」の怖い話を紹介します。
夜中に読むことはお勧めしません。眠れなくても責任取れませんから。
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怖い話も気になるという方は下記の記事を参照ください。
【学校の七不思議】「プールに現れる少年」

それではまず、「プールに現れる少年」とは何か?からお話ししますね。
「プールに現れる少年」とは何か?
学校の怪談の一種。真夜中の学校のプールに、あるはずもない第7コースが存在し、少年が泳いでいるというもの。
何故少年が泳いでいる?
- 泳ぐことが好きだったが、プールの事故で亡くなってしまう
- 亡くなっていることに気づかず、今でもプールで泳いでいる
- 事故にあった時に使用していたのが第7コース、愛用していたのが第7コースだったという説
プールに現れる少年に害はある?
結論から言うと、害はありません。
特に悪さをするというわけではなく、ただ泳いでいるだけです。
一緒に泳いだり、競ったりしても危害を加えてくることはないため、比較的温厚な七不思議になります。
【学校の七不思議】「プールに現れる少年」
「プールに現れる少年」とは何かを説明させてもらいました。それでは、お待ちかね怪談をお話ししたいと思います。
再三お伝えしますが、眠れなくても責任は取れませんからね。
それでは、「プールに現れる少年」のはじまりはじまり〜
【学校の七不思議】「プールに現れる少年」
あれは私が小学生の頃の話になります。
私の小学校では、いわゆる「学校の七不思議」という怪談が流行っていました。
「音楽室から鳴るピアノ」だったり、「動く二宮金次郎」だったりなど、学校生活を送っていれば自然と触れる機会が多い物が階段になっていたりします。
音楽室での授業や、帰りに目に入る銅像に戦々恐々としながら過ごしていた思い出もあります。
ですが、一つだけ、私には関係ないと思えるものがありました。
それは、「プールに現れる少年」という怪談です。
事故で亡くなった少年が夜中にプールで泳いでいるというものでした。
特に悪さをするというものではないですが、幽霊がプールで泳いでいる映像だけでも背筋が凍りそうになります。
そんな怪談ですが、私には関係ありません。
だって、私はカナヅチなのですから…
唐突です。突然の告知でした。
ある日の水泳の授業、担任の先生から言われたのです。
「25m泳げない者は夏休みの宿題を増やす」
悪魔のような囁きを、囁きとも思えないほどはっきりと告げていました。
冗談のつもりだったのかもしれません。少しでも生徒の力にと思ったのかもしれません。
どちらにしても、私にとっては小事ではありませんでした。
大事も大事、崖から突き落とされたような気持ちを引きずったまま帰路につきました。
友達や親に相談しても「頑張れ」という無責任な言葉しか返って来ません。
水を顔に付けるだけでも難しいのに、ましてや25mを泳ぐなど私にとっては夢物語です。
ですが、楽しみな夏休み、友達と遊んだり、家族と旅行に行ったりなど楽しい行事がいっぱいのはず…
何としても課題をクリアする必要がありました。
とは言っても、夏休みまでの期間は短く、家にプールがあるような裕福な家庭ではありません。
市民プールに付き添ってくれる友達も都合がつきません。
「どうしたものか…」頭を悩ませました。
身近にプールはないか…
閃きました。
いつも使ってるプールがあるではないか、と。
その日の夜、みんなが寝静まった頃を見計らいました。
音が鳴らないよう、こそっと玄関を出て学校に向かいます。
気分は高揚し、興奮からか幸福感に罪悪感が入り混じったような何とも言えない気分になります。
ですが、校門を乗り越えた時からある感情が強くなって来ました。
恐怖心です。
夜の学校というのは、雰囲気からして恐いですが、それよりもある話が頭を過ぎっていました。
「プールに現れる少年」の話です。
私には関係ない話と思っていましたが、こうして関わってしまうことになるとは夢にも思っていませんでした。
更衣室に辿り着き、明かりをつけた時、少し心が晴れたような気がしました。
単純に、明かりがついたことにホッとしたのです。
夜中だけ電気が通らないことはないだろうとは思っていましたが、実際に明かりがつくと心がホッとしました。
着替えが終わってプールにいざ向かおうという時、落ち着いたはずの心に微かに影が差しました。
「バシャッ」
水を弾くような音が聞こえました。
扉にかけた手が固まりました。
「待って」
「待ってよ」
「私には夏休みが掛かっているんだ」
「こんなところで足を止めさせないでよ」
恐怖心はもちろんありますが、何故か反骨心が表に出て来ました。
「冗談じゃない」
そう思うや否や、勢いよく扉を開けていました。
そこで目にしたものは…
プールを優雅に泳ぐ少年の幽霊でした。
泳ぐ速度、クロールのフォームの美麗さ、息継ぎのタイミング…
クラスの男子とは比べるもなく一見して綺麗だと判断することができます。
何故幽霊と分かったかというと、答えは簡単でした。
プールから上がったときに、影が見えませんでした。
そして、上がりたてなのに床が濡れていないのです。
足はちゃんとあったとしても、影がなくて水に濡れないのは幽霊以外にないでしょう。
その事実を間に受けても、何故か学校に侵入した時に感じていた恐怖心はありませんでした。
それは、少年がただ単にプールで泳ぐということを楽しんでいるように見えたからだと思います。
25mを泳ぎ、上がり、飛び込み、また泳ぐ
その動作を単純に繰り返しているだけの少年。
ですが、私の心も徐々に動かされていました。
今まで見ずに顔をつけることも怖かったのですが、不思議とその恐怖もどこかへ飛んでいました。
亡くなってもなお、泳ぐことを楽しむ少年から勇気をもらったのかもしれません。
気づけば足を蹴り進め、手で水をかいていました。
少しずつ水の中を進んでいる感覚…
初めて泳ぐことを楽しいと感じました。
そして、試験当日…
私は無事に25mを泳ぎ切ることができませんでした。
当然です。水を顔につけるのが怖くなくなっただけで、急に泳ぎが上手くなるわけはありませんでした。
ですが、少年には感謝しています。カナヅチの私の気持ちも引いて泳いでくれたのですから。
まとめ

学校の七不思議の中では比較的温厚な怪談
亡くなってもなお、泳ぐことが好き
一緒に泳いだり、競い合うことで成仏するという話もある
以上で、【学校の七不思議】「プールに現れる少年」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【厳選16選】学校の怪談を七不思議も交えて紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。
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