あなたは怖い話は好きですか?
老若男女、一度は聞いたり話たりなど、怪談に触れる機会はあるのではないでしょうか。
そんな怪談の中でも「ホテル・旅館」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。
今回紹介するホテル・旅館の怪談は「お父さんここから出して」です。
夜中に読むのはおすすめしません。何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから…
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怪談も気になるという方は、下記の記事を参照ください。
【ホテル・旅館の怪談】「お父さんここから出して」
これは、私たち夫婦が経験したとても悲惨な出来事になります。
私の仕事が忙しく、夫婦としての時間を割くことが難しい時期が続いていました。
ですが、繁忙期も過ぎまとまって休暇を取ることができたため、夫婦水いらずで旅行をしようということになりました。
場所は伝えることはできませんが、都会の喧騒を忘れることができる長閑な旅先を選びました。
せっかくなので懐石料理でも楽しもうと、旅館を調べ予約をしました。
お盆の時期も近づいていましたが、難なく予約は取ることができました。
久しぶりの旅行ということもあり、普段よりもテンションが高く、楽しそうな妻の顔に自分も釣られ笑顔になっていました。
到着してみると、イメージ以上に趣のある旅館に心が躍ります。
「ようこそおいでくださいました」
女将さんが挨拶をしてくれました。
用意されていた部屋は角部屋であり、窓からは森林浴を楽しむことができる絶景の景色を一望することができました。
荷物を下ろし一服しました。
「懐石料理、楽しみだね」など会話にも華が咲き、時間はあっという間に流れます。
懐石料理、温泉、地酒…
二人で旅行を満喫しました。
「明日は何をしようか」
と話しながら眠りについたのを覚えています。
深夜2時くらいでしょうか?
眠りについていたのですが、断続的に続く小さな物音に目が覚めてしまいました。
「カリ…カリ…」
何かで壁を引っ掻くような音が聞こえてくるのです。
妻も異変に気づいたようで顔を上げていました。
二人で顔を見合わせながら音がする壁の方を向きます。
どうやら、音がする方角は二人とも合致していたようでズレはありませんでした。
ですが、おかしいのです。音のする壁の向こうは…部屋がないのです。
何故なら私たちが泊まっている部屋は角部屋なのだから。
「ネズミかな…」
と思ってはいないであろうことを妻が言い出します。
私も気になり二人して少しずつ壁に近づきます。
「カリ…カリ…」
もう少しで壁に手が届くというところで、物音は止まってしまいました。
私たちは不思議に思いながらも、「座敷童かもね」
と楽観視しながら再度横になりました。
翌日のことです。
昨晩のことを女将さんに話すと、「そうですか…」と意味深な返答がきました。
詳しく話を聞いてみると、どうやらお盆の時期になると同様のことがあの角部屋では起こっているというのです。
そして、更に興味を引く内容を教えてもらいました。
どうやらあの部屋は角部屋ではないというのです。
更に奥に一部屋あると。
確かに、言われてみれば、角部屋という割には廊下は奥行きがありました。
ですが、扉のようなものはなく、事実を聞かなければ疑問にすら思わないでしょう。
旅館の図面を見れば確かに一部屋あることが明記されていましたが、実際に建てる段階で部屋は隠されてしまったようです。
あまりにも物音の苦情が続くため、今週末に業者により工事が入るとのことでした。
私たち夫婦は気になって仕方なかったため、女将さんに無理を言って工事の日まで宿泊することにしました。
工事の当日、業者によりあるはずの部屋に、ないはずの扉が開けられました。
あの音の正体は何なのか、何故あんな音がしたのか、一定の時期に鳴るのは何故?
その疑問は全て解けました。
扉が開き、中の様子を見れば誰でも想像がつくでしょう。
壁一面に赤い字でこう書いてあったのです。
お父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出してお父さんここから出して
後日譚ですが、旅館を建てる時に、見学に来ていた男の子が行方不明になっていたようです。
ですが、旅館の建築も急ピッチで行われており、「家でだろう」ということで結論づけられたようです。
楽しい夢が一気に覚めてしまったようにl感じました。
辛い思いをした男の子の魂が、少しでも穏やかになることをこころより願っています。
まとめ
お盆の時期になると男の子の霊がお父さんを探して帰って来ているのかもしれない
赤い文字…物音…男の子が爪で壁を掻き、剥がれて出てきた血で書いたのか…
あなたが泊まる旅館にももしかしたら…
以上で【ホテル・旅館の怪談】「お父さんここから出して」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【ホテル・旅館の怪談】「厳選5選‼︎」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。
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