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【エレベーターの怪談】「見えない女」を紹介※眠れなくても責任取れません

エレベーターに乗っている女オカルト

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は聞いたり話たりなど、怪談に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな怪談の中でも「エレベーター」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介するエレベーターの怪談は「見えない女」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから…

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怪談も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

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【エレベーターの怪談】「見えない女」

いっぱいのスイッチ

 学校や仕事、友達や恋人などの人付き合い…

 外での用事を済ませた後は家路に着くのが大多数だと思います。

 そして、用事には寄ると思いますが、疲れや緊張を感じている時、ホッと一息つくことが出来るタイミングが人それぞれあると思います。

 それは、最寄駅に着いた時、玄関が見えた時、家で鞄を下ろした時…

 様々だと思います。

 私は、家であるマンションが見えた時でした。

 ですが、今回のお話しを聞くと、「決して家の中に入るまでは安心できないんだな」とあなたも認識を改めることになるでしょう…


 私の住んでいるマンションは12階建てになり、私は10階に住んでいます。

 住んで1年にはなるでしょうか。屋上もありますが、立ち入り禁止となっており特に用もないため見たことはありませんでした。

 特に不便なこともなく、キッチンや浴室は綺麗で整っており、寧ろ満足していました。

 少し疑問に思っているのは、深夜1〜2時の間はエレベーター点検のため使用が不可となっている点でした。

 何故深夜に行うのか、毎日行う必要はあるのかと少し首を傾けましたが、生活に支障はないため気にも止めていませんでした。

 その日もエレベーター点検のことは頭になく、普段通り使用してしまいました…

 私が勤めている会社は、特に残業もなく終えることが出来るのですが、所謂「付き合い」というものがあり、会社の上司が開催する飲み会に参加しました。

 「自由参加」というのは建前で、「強制参加」というのが暗黙のルールとして定められていました。

 その日の飲み会は特に遅く、上司の「昇進祝い」の名目もあるため、誰も上司より先に帰ることはできず、夜遅くまで開催されていました。

 解放されて帰路に着き、マンションが見えて来たのは夜の1時を回っていました。

 「やっと家に着いた」とホッと一息つきます。

 普段のようにオートロックを解錠し、エレベーターのボタンを押して待ちます。

 エレベーターは屋上から下にゆっくりと降りてきます。

 もう少しで扉が開く、という時にふと気づきました。

 「あれ?この時間は点検してるんじゃなかったっけ?」

 ですが問題なくエレベーターは一階へ到着し、扉は開きました。

 点検している作業員の姿も見えません。

 「もう終わった?今日は無し?」

 なんて安易な考えをしていました。

 私は早く家に帰りたいという一心からエレベーターへ乗り込みます。

 入って左側の各階層のスイッチの前に立ち、目標階である「10」階を押し、すぐさま「閉」を押しました。

 ゆっくりと扉は閉まり、私は「はー」とため息をつきます。

 飲み会での出来事が頭をよぎります。

 上司の愚痴や同僚の困ったような表情、なかなか帰れずぐずぐずな飲み会…

 お酒も無理に勧められたため少し足元もふらつきました。

 「会社…辞めようかな…」

 なんて思いながら一つしかない扉の景色に目を向けます。

 上へ上がっているのに、下へ下へと階が降りて行くのをぼーっと眺めていました。

 すると、今まで気付きもしなかったのですが、同乗者が居たみたいです。

 それは女の人でした。

 扉の窓越しなのではっきりとはわかりませんが、奥の隅に立ち、黒い髪で赤い上着を来ており、黒く短いスカートを履いているようでした。

 「あれ?乗った時は私1人だったような…」

 確かに、乗り込んだ時は誰もおらず、一緒に乗り込んだ人もいませんでした。

 「勘違いかな…」

 そうは思いながらも、何気なしに扉から視線を外し、女の人が立っているであろうところにこそっと視線を移しました。

 誰もいませんでした。

 一瞬で身体が緊張したのを覚えています。

 「そんなはずはない」

 だって、扉の窓には女の人が映っていたのですから…

 私は恐る恐る扉の方に振り向きます。

 扉の窓をもう一度確認しようと思ったのです。

 何分、お酒も入っていますから。何をどう見間違えても不思議ではない。そう自分に言い聞かせます。

 ですが、それは間違いでした。

 そこにははっきりと映っていたのです。女の人が。

 目を擦ってみても、瞬きをしてみても、窓越しに映る女の人が消えることはありませんでした。

 少しずつ呼吸が早くなります。鼓動は大きく、冷や汗が額から滲み出ているのがわかりました。

 私が右往左往していると、その女の人が動き出したのが見えました。

 ゆっくりと左右に肩を振り動き出したかと思うと、一歩一歩前に進み出したのです。

 私の方に。

 私は怖くなり、女の人がいるはずの場所へ視線を移しますが、やはり私の目には映りませんでした。

 やばい。

 これは直感的に思いました。

 私は急いで扉へと身体を寄せました。

 扉を叩きながら「早く出して」と誰に対してかもわからずに叫びます。

 そして、女の人が確実に私に向かっている様子が見えていました。

 もうすぐ後ろに立っています。

 生暖かい吐息を首筋に感じました。

 「あ…ぁ…あ…ぁ」

 言葉にならない声が真後ろで聞こえます。

 窓越しに女の人が手を伸ばしているのがわかりました。

 「もうだめだ…」

 そう諦めかけた時…

 チーン

 扉にもたれかかっていたため、開いたと同時に私は転げ落ちるようにエレベーターから出ていました。

 振り返ると、エレベーターの中には誰もいませんでした。

 私は今の出来事を整理できてはいませんでしたが、女の人の姿が見えないことに安堵しました。

 「助かった…のかな」

 乱れた呼吸を整えて立ち上がろうとした時、エレベーターの扉が閉まりました。

 扉の窓越しに女の人が見えました。

 女の人は、虚な表情ながらも私を睨みつけながら扉を叩いていました。

 そして、エレベーターは上へ向かいます。

 エレベーターの所在を教えてくれる電光盤は「11.12」と上へ進んで行きました。

 「R」へ着いたかと思うと、一瞬電気が消えました。

 私はその電光盤をぼーっと眺めることしかできませんでした。

 しばらくすると、「R」が再度点灯し、下へと降りて来ました。

 私は「しまった」と思いました。また女の人と顔を合わすことになる…

 それは杞憂でした。エレベーターは私のいる10階で止まることはなく、1階へと降りて行きました。

 その時に覗いたエレベーターの中には誰も乗っていなかったのです。

 私はそのまま家に帰りました。

 あの女の人は何だったのか、今になってもその答えは出ることはありません。

 ですが、もう二度とあの時間にエレベーターに乗ることはないでしょう。そして、家の中に入るまでは安心することも…

まとめ

廃れたエレベーター

夜中のエレベーターは昼間とは違う顔を覗かせることがある
窓などのガラスはこの世とあの世を繋ぐ役割を果たすことも
エレベーターという完全密室という環境が恐怖を増進させる

 以上で、【エレベーターの怪談】「見えない女」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

 他にも、【エレベーターの怪談】「厳選3選‼︎」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるため、興味がある方は是非ご一読ください。

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