あなたは柊鰯という言葉を聞いたことがありますか?
柊の枝と、焼いた鰯を使って飾りを作るのですが、これは、節分の日に玄関などに飾ると、鬼を遠ざけることができる魔除けの効果がある飾りとなります。
あまり聞き慣れない言葉ですが、古くからの日本の風習として今も継承されていますよ。
今回は、柊鰯とは?起源や意味、「柊」と「鰯」の理由、飾り方といつまで飾ればいいのかを紹介します。
柊鰯
では最初に、柊鰯とは何かから見ていきましょう。
柊鰯とは
柊鰯の起源
もともと日本には、病気や災害などを防ぐため、おまじないとして「門守」という風習があります。
この風習は遡れば平安時代には存在したそうです。当時は、正月に門口へ注連縄に柊の枝とボラの頭を刺していたそうです。
これが起源となり、現在の柊鰯へと繋がっていきました。
柊鰯の意味
柊鰯の意味は主に2つあります。
①主に門口や玄関に飾ることで、鬼が家の中に入るのを防ぐ役割がある
②昔は、病気や災害などは鬼と例えられていたため、魔除けだけでなく、無病息災などの祈願も含む
悪いものに襲われるのを防ぎ、平穏を望んで飾るわけですね。
では、何故「柊」と「鰯」なのでしょうか。見ていきましょう。
柊の理由
門守の説明にて、「棘のあるもの」は魔除けの効果があるとされています。
柊は、葉に尖った棘があるため、鬼の目を刺すことができ、鬼が門口から入れないのだそうです。
また、別名を「オニノメツキ」(鬼の目突き)といい、鬼に対してメタ要素が多分にあります。
ちなみに、柊の語源として「ひらぐ」という動詞があり、「棘が刺さるとヒリヒリ痛む・疼く」という意味があります。
ここまで強力な魔除けの効果を持っているため、柊鰯以外にも、庭に柊を植えたり、注連縄に添えられたりなど様々な面で活用されています。
葉は落ちることなく年中緑であり、棘が鋭く強力な魔除け効果があるため、柊を使用する理由としては十分すぎるものがありますよね。
鰯の理由
柊同様、門守にて説明されている、「臭いの強いもの」も魔除けの効果があるとされています。
当時はボラを使用していたのですが、この魚は、成長とともに名前が変わる、所謂出世魚のため、縁起がいいとして使用されたそうです。
ボラ⇨鰡と書くため、「神様を家の中に留める」という意味合いもあるとか。
ボラが鰯に変わった理由は定かではないですが、豆まきにて、当時使用されていた小豆が大豆に変わっていった流れを鑑みると、「安価で手に入りやすかった」というのが理由の一つでしょうか。
鰯にしても、相当臭いが強いでしょうから、役不足にはならないでしょう。
柊鰯の飾り方
柊鰯の飾り方をお話しする前に、作り方から説明しますね。
柊鰯の作り方
鰯を頭、または丸ごとしっかりと焼きます。頭の部分だけを切り取り、柊の枝に刺します。
これだけです。節分の季節になると、スーパーによってはセットで売りに出しているところもあるため、入手は比較的安易であると思います。
柊鰯の飾り方
場所:玄関の「外」の戸口
高さ:大人の目の高さかそれより上
目立つところに飾り、鬼にアピールしましょう。
柊鰯いつまで飾る?
飾る期間は地域によって違いがありますが、一般的には、節分の日から立春(翌日)までです。
節分は2/3のイメージが強いと思いますが、年によって変動しますので注意してください。
節分というのは時の如く、季節の変わり目を指します。
この季節の変わり目には、病気や災害などの鬼が寄って来やすいため、柊鰯や豆まきなどの節分行事を行うわけですね。
なので、概ね、節分の日から立春までで間違いはないでしょう。
ただ、何度も言いますが、地域に寄って考え方は異なるため、地域ごとの方法に沿う方が、その地域のことをより深く知れるためいいと思いますよ。
柊鰯の片付け方
柊鰯は魔除けとして飾るため、処分にも気を使う必要があります。
個人的には⑤が好きです。
まとめ
柊鰯は、平安時代にはその影はすでに存在していた
魔除けの効果が強く、鬼に対しては最強の武器であり防具となる
「柊」にも「鰯」にも使用する意味があった
以上で、【魔除け】柊鰯とは?起源や意味、「柊」と「鰯」の理由、飾り方といつまで飾ればいいのかを紹介を終わります。
他にも、【鬼は外福は内】節分とは何か?過ごし方は?わかりやすく徹底解説という記事もありますので、興味がある方は是非ご一読ください。
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