高い建物から落ちる夢、誰かに追われる夢、犯罪に巻き込まれる夢…
悪夢にうなされた経験がある方も多いのではないでしょうか。
疲れを取るために寝ているのに、夢の中でも疲れてしまうなんて本末転倒ですよね。
悪夢が怖くて寝れなくなる悪夢障害に至るケースも多いと聞きます。
今回は、悪夢にうなされる悪夢障害とは?原因と対策を紹介したいと思います。
悪夢障害

悪夢障害…なかなか耳にしない言葉ですよね。言葉だけ見ると怖いイメージが拭いされませんね。
悪夢障害とは?
①大人になっても、又は大人になってから悪夢に襲われる事が多い
②恐怖心や不安感、嫌悪感、怒り悲しみなどの負の感情を伴う夢を見る
③悪夢が怖くて寝れない、悪夢で目覚めてもなかなか寝付けない、悪夢のせいで睡眠の質が下がる
④日常生活に支障が出ている
悪夢を繰り返し見ることによって、恐怖心や過度なストレスから睡眠が妨げられ、日常生活に支障が出る状態を、睡眠障害の一種として「悪夢障害」と医学会では呼んでいます。
悪夢を見る頻度は6〜10歳がピークと言われています。
①レム睡眠時、特に明け方に悪夢を見やすい
②数時間ごとに目が覚める
③目が覚めても寝付くのに時間がかかる
④睡眠の質が低く、日中は強い眠気によりパフォーマンス低下
⑤悪夢から目覚めた時、冷静に自身の状況を把握できる
悪夢の場合、夢の内容も鮮明に覚えているケースが多く、それにより現実との区別が不鮮明となります。
不安感や苛立つことも増え、対人関係でも悪影響に発展していまう傾向にあるようです。
悪夢障害の原因と対策
悪夢障害の特徴はわかりました。では、そもそもの原因とその対策とはどういうものなのでしょうか。
見ていきましょう。
原因
①ストレスや不安
②事故や怪我などのトラウマ
③睡眠不足
④薬剤
⑤アルコール
対策
①ストレスや不安
脳が記憶の整理をしている場面を盗み見てしまうのが、夢です。
脳は休んでいる間に日中受けたストレスや不安などの解消する働きもしますので、ストレスや不安が大きければ大きいほど夢に投影されやすいわけですね。
夢について興味がある方は【摩訶不思議】睡眠中に何故夢を見るのか?わかりやすく徹底解説こちらの記事も合わせてお読み下さい。
・対策
散歩やランニング、ヨガや瞑想など自分に合った方法で、ストレスが発散できるアクティビティをお勧めします。
または、ストレスや不安を感じる原因に、職場や対人関係が関わっているのであれば、遠ざけちゃいましょう。自分の身体の方が大事ですよね。どうしても遠ざけられないこともあると思います。でも、少しでいいんです。関わる時間を削るだけでもストレスは軽減されるでしょうから。
②事故や怪我のトラウマ
よくある心理描写として、過去のトラウマがフラッシュバックされる映像が流れると思います。あれは、日中だけでなく、睡眠中も出てきます。それだけ強い記憶は脳に残りやすく、取り出されやすくなります。
また、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の方も多く悪夢を見る事が多いと聞きます。
①トラウマ体験を経験したり、目撃することによって発症
②当時の記憶がフラッシュバックする
③トラウマ体験に関係する状況や物事を避ける
④被害者なのに自分に非があると考え、誰も信用できない否定的な考え方になる
⑤ネガティブな感情に圧倒され、ポジティブな感情を感じにくくなる
PTSDの可能性があるのならば、早めに専門医へかかることをお勧めします。
・対策
①悪夢の内容を思い出して、文章に書く
②悪い結末をいい結末に書き替える
例:高い建物から落ちた⇨高い建物から飛んで自由に空を駆け回った
認知療法の一つで、診療期間でも有効性が認められているそうです。
①眠る前にリラックスできるよう照明、室温、寝具などの調整
②眠る前に、「こんな夢だったら楽しいな」「嬉しいな」と思い浮かべる
これだけでも効果が見られることもあるみたいですよ。
他にも、【寝ている間も楽しく】見たい夢を見る方法をわかりやすく徹底解説こちらの記事も合わせて読んでもらうと、より夢をコントロールできるようになると思いますよ。
③睡眠不足
先述、脳は休んでいる間に日中受けたストレスや不安などの解消する働きもします。
と書いてますよね。つまり、睡眠の時間が少なかったり、睡眠の質が悪いと、ストレスや不安は解消されず、脳、身体ともに疲労が溜まることにより、日中のパフォーマンス低下⇨ストレス、不安、苛立ちなどを感じやすくなる⇨睡眠が不足すれば脳では処理が追いつけない
という悪循環に陥ります。
・対策
睡眠時間を決めてください。規則正しい生活を心がけましょう。
大人に必要な平均睡眠時間は約7時間30分と言われています。睡眠時間を考慮し、逆算することで適切な睡眠時間を確保しましょう。
睡眠の質を改善したい方は【結局何時間⁉︎】睡眠時間は何時間がいいの?短くても長くてもだめ?わかりやすく徹底解説こちらの記事も合わせてお読みください。
④薬剤
抗うつ薬を服用している方は、副作用として悪夢を見やすくなるケースがあるそうです。ただし、急に服用をやめると、心身ともに疲弊してしまう可能性があるだけでなく、逆に悪夢を見やすくなることもあるそうです。
・対策
薬剤が原因と考えられるのであれば、かかりつけのお医者さんと相談して服用方法を見直しましょう。
⑤アルコール
アルコールには睡眠導入効果があります。飲酒から3〜4時間ほどでアルコールがアルデヒドという物質に代謝されます。これには覚醒効果があり、飲酒してから寝たとしても、3〜4時間で目が覚めてしまうか、レム睡眠を抑制する効果があり、その反動で朝方にはレム睡眠が続き、悪夢を見る事があるそうです。
・対策
寝る前の飲酒は避けましょう。悪夢だけでなく、睡眠の質の低下にもつながります。
どうしても飲みたい方は、寝る4時間前までに済ませるのが無難でしょう。
まとめ

悪夢は大人でも見る。繰り返し見ることで、日常生活に支障が出ると悪夢障害と言われる
悪夢障害には様々な原因がある
日常生活の見直し、適切な睡眠時間・質の確保、専門医への受診が必要
以上で悪夢にうなされる悪夢障害とは?の紹介を終わりたいと思います。
人は人生の1/3を睡眠に費やします。日常生活は学校、仕事に家事、介護に忙しでしょうから、夢の中では伸び伸びと羽を伸ばしたいですね
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