あなたは怖い話は好きですか?
老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。
そんな中でも「海の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。
今回紹介する海の怖い話は「手紙」です。
夜中に読むのはおすすめしません。
何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

【怖い話】海の怖い話「手紙」

海って不思議だよね。
押しては引いて•••押しては引いて•••
繰り返すだけなのに、いろんな物を運んでくるんだ。
それはもしかしたら、誰かの大事な物だったり、捨ててしまった物だったりする。ゴミとかね。
でも、今僕が拾った物は、そのどれとも違うみたい。
きっと、誰かに聞いてほしくて、海に投げ入れたんだろうな。
そう考えると、僕でいいのかな•••なんて考えてしまう。
だけど•••
正直、わくわくしてる。
だってそうじゃない?
海から流れ着いた手紙なんて、とっても素敵だからさ。
夏休みも終わり、暑さもひと段落ついた昼下がり。
学校帰り、いつものようにランドセルを自分の部屋に投げ入れた。
玄関を開け、外に出ようとすると「いってらっしゃい」とお母さんが声をかけてくれる。
「夜ご飯、何がいいか考えといてね」
はーい、と生返事をしながら外に出た。
特に用事はないけど、学校から帰ってもう一度家から出る瞬間は、何故かウキウキするんだ。
遊ぶ場所は、近所の公園だったり、友達の家だったりするけど、今日は近くにある海に行くことにした。
泳げないから海の中に入ることはないけど、波打ち際で波を蹴ったり、砂を積み上げて遊んだりするのはとても楽しい。
それに、時々面白い物が流れ着いてることがあるから飽きもしない。
この間は•••プニプニのクラゲが打ち上がっていたな•••
今日は何があるかな。
潮風を肌で感じながら砂浜を手頃な木の棒を持って歩き回る。
時々棒で砂を叩いたり、文字を書いて遊んでいた。
すると、何かに反射した太陽の光が、眼を刺してくる。
眩しくて手の平を盾にし近づいていく。
そこには•••
古い瓶が落ちていた。
ラベルは剥がれていて、所々に緑の•••コケ?のような物が付いている。
瓶の透明感は汚れで薄れてはいるが、中に紙が入っているのが見えた。
振ってみると「カサカサ」と紙が擦れる音だけが聞こえてくる。
水が侵入している様子もないことから、蓋がしっかりと役割を果たしているようだった。
瓶の蓋を開け、中の紙を取り出す。
丸められた紙を開くと、そこには掠れた字で•••
「•••しないで」と書かれていた。
誰かが、誰かに向けた•••手紙?なのかな。
でも、所々よく読めないし、なんのことかわからなかった。
もう一度、手紙を丸めて瓶の中に戻す。
思いっきり腕を振り、海に投げ入れた。
次は正しい人に拾われますように、なんて思ったりはしたけど、ただ、この行為をやってみたかったというのが本音。
たまにある「面白い漂着物を拾った」それだけなのに•••
もう手元に無い、あの手紙は僕の心の深いところに残り続けていた。
次の日だ。
お昼の時間に、先生に僕を含めた4人が呼び出された。
給食当番に当たっていたんだ。
別に嫌ではなかったから、席を立とうとしたんだけど•••
何故か昨日の手紙が頭を過った。
「先生•••お腹が痛くて」
咄嗟に出た言葉だった。
周りの友達が心配してくれることに少し心が痛んだ。
嘘だったから。なんで嘘をついてしまったのかと後悔もした。
でも、もう遅かった。代わりの人を先生が当てたから。
そして•••給食当番が戻ってきた時、教室の空気が変わった。
僕を心配してくれた友達たちが、一斉に給食当番を攻め始める。
どうやら僕の代わりに選ばれた人が、みんなの給食を運んでいる時に、滑ってこぼしてしまったらしい。
代わりの物を用意するのに時間がかかって、もしかしたら今日は給食が無しかもしれないことに、みんなは怒っていた。
僕は、なんでみんなが攻めるのかわからなかった。
誰でもしてしまうミスじゃないか•••給食当番の人が•••かわいそう•••
でも、思わずにはいられなかった。
「けど、あそこに立ってるのが僕じゃなくてよかった」と。
その日の遊びに出かける時。
お母さんが「いってらっしゃい」と送ってくれる。
お父さんはいないけど、いつも優しいお母さん。
「夜ご飯、何がいいか考えといてね」
僕は、また海に来ていた。
昨日、入り口の階段のそばに隠しておいた、棒を拾い歩き始める。お気に入りだ。
そして、いつもよりワクワクしている自分がいる。
なんとなく、期待していたから。
歩き始めて数分がした頃、 落ちていた。
昨日と同じ場所に。同じ瓶が。
形は一緒だったけど、汚れ方が昨日とは違った。
そして、中には•••手紙が入っている。
足の先から頭の先まで、熱い何かが走り抜けたような高揚感が身体を駆け回った。
瓶の蓋を開け、中の手紙を取り出す。
丸められた手紙を開くと、そこには掠れた字で•••
「•••を見て」と書かれていた。
所々よく読めないし、なんのことかわからなかった。
もう一度、手紙を丸めて瓶の中に戻す。
思いっきり腕を振り、海に投げ入れた。
僕は手紙に書いてあるように、何かわからないけど見ることに注意することにした。昨日の出来事が頭に残っているから。
もしかしたら「あの手紙は僕に何かを伝えようとしているのかもしれない」そんな気がしていた。
帰り道、道の隅から隅まで注意深く見回しながら歩いていた。
そうしたら、綺麗な手頃の石が落ちているのに気づく。
一瞬、頭の中に映像が蘇る。
前に学校から帰る時、気に入って蹴飛ばしながら帰っていたけど、強く蹴りすぎて無くしたやつだとわかった。
手紙の言う通り、よく見ててよかった。
僕は、また石を蹴りながら家に帰る。無くさないように玄関の隅に隠すのを忘れずに。
次の日も海に向かう。
「いってらっしゃい」と笑顔で送ってくれたお母さん。
「夜ご飯、何がいいか考えといてね」
行き先は、意味に決めていた。
昨日、また昨日と同じように、階段に隠していた木の棒を拾って、歩き始める。
同じ場所に、瓶が落ちていた。
こびり付いている汚れにももう慣れた。触ることに躊躇がない。
そして、予め指示されていたかのような澱みない動作で瓶を開け手紙を取り出す。
丸められた手紙を開くと、そこには掠れた字で•••
「ころして」と書かれていた。
なんだろう。どう言う意味だろう。
結局、その日はどう意味か分からず終えてしまった。
次の日、お母さんはいつものように「夜ご飯は何がいいか考えといてね」と優しく送り出してくれた。
今日も海に行く。
瓶が落ちているのに気づき、拾い上げる。
いつも付いている汚れのような物は、何故かなかった。
不思議には思いつつも、 瓶の蓋を開け、中の手紙を取り出す。
丸められた手紙を開くと、そこには書き殴るように•••
「ころしてころしてころしてころしてころしてころしてころしてころしてころしてころしてころしてころして」
最初は意味がわからなかったけど、力一杯乱雑に書き殴られている文字からは不吉な予感と、痛いほどの恐怖を感じ ていた。
まるで手紙が威圧感を放っているような。
僕は震える手で瓶にしまい、少しでも離したい一心で海に放り投げた。
友達と大喧嘩した後のような嫌な気持ちで家に帰る。
でも大丈夫。
お母さんが優しく出迎えてくれたから。
「おかえり、今日の夜ご飯は決まった?」
「ハンバーグがいいな‼︎」
「いいね、お母さん、ハンバーグ得意だから」
そういって話す、お母さんの優しい顔を見ていると、机の上に視線が映る。
そこには、あの瓶が置かれていた。
まとめ

海流の流れによって、時間帯にもよるが漂流物は同じ場所に辿り着くことが多い
瓶自体は重いが、中に空気が入っていれば、底には沈まず流れていく
密閉はされているが、日差しなどにより、中の手紙は劣化するケースがある
以上で、【怖い話】海の怖い話「手紙」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【怖い話】海の怖い話「厳選5選‼︎」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

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