【怖い話】「掛かってくると死ぬ電話番号」を紹介※眠れなくても責任取れません

夜中の公衆電話

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな中でも「不思議な電話番号」が舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介する不思議な電話番号の怖い話は「掛かってくると死ぬ電話番号」です。

 夜中に読むのは、おすすめしません。

 何故なら眠れなくなっても責任は取れませんから…

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

目次

【怖い話】掛かってくると死ぬ電話番号

黒電話

 流行っていたんだ。

 女子だけじゃなく、男子にも。

 噂話や恋愛沙汰なんてのは、女子限定みたいなところがあるけど、どうやらこれは違うらしい。

 オカルト?心霊系?っていうのかな。

 肝試しとか、そんな感じか。

 みんな好きだろ?

 何が起こるかわからないドキドキ感が、ね。

 それがうちの学校では大流行りしていたんだ。

 「不思議な電話番号」なんて銘打たれて。

 女子の間では「掛けるとリカちゃん人形と話せる」なんてメルヘンな番号が流行っていたけど、男子の間では違った。

 よくある度胸試しみたいな「俺、すげぇだろ」って周りに示すのに体よく使われたそれは、あっという間に学校中に広っていた。

 それが、どんな結果を招くかも知らずに。

 よく言ったものだ。

 「掛かってきたら死ぬ電話番号」なんて。

 


 「なぁ、こんな噂知ってるか」

 そう声をかけてきたのは、隣の席のA男だった。

 どこから仕入れてくるのか、耳に入ってくる噂話や与太話は大体こいつの口から聞くことになる。

 あまり興味がないのに、口を開けばその類の話ばっかりだ。

 だけど、何故か男子女子分け隔てなく好かれている。

 やっぱり、そういう話を仕入れるということは、それだけ人脈がある、ということなのだろう。

 羨ましくはないけど…

 そんなことを考えているうちに、A男の口は潤滑油でも塗っているかのように滑り出していた。

 「掛かってきたら死ぬ電話番号…唆るだろ?」

 唆るわけがない。

 馬鹿なのか?

 たぶん、クラスで流行っている「不思議な電話番号」シリーズの一つだろう。

 「宇宙パワーがもらえる電話番号」とかなんとか…

 胡散臭いを炒めて味付けしたみたいな噂話…知る知らない以前に、信じるわけがない。

 「一緒に掛けてみようぜ」

 は?

 心の底から出た反応だった。

 「いや、そりゃそうだろ。だって、掛けないと掛かってこないじゃん」

 確かに…と納得しそうになったが、そういうことじゃない。

 こいつは…本当に信じているのか?

 …信じてはいない…か。

 信じていたら、掛けたりしないもんな…だって…掛かってくるんだから。

 俺は首を横に振った。

 もちろん、信じていない、というのもあるが、見ず知らずの番号に掛ける気にならなかった、というのが一番の理由だ。

 電話番号一つでも、悪用されたらたまったものではないから。

 「なんだよ、ノリ悪いな。わかったよ、俺だけでも掛けるから」

 制止…する気にもならなかった。

 どうせ、今止めてもどこかで掛けるだろうから…

 「えっと…」

 「000-0000-0000]

 なんだその胡散臭いを長時間熟成させたような腐敗臭漂う番号は…

 「…何も起きねぇな」

 いや、起きたらダメだろ…なんて突っ込む気力にもならない。

 A男は、少し悲しげな表情で電話を切った。

 呆気ない結果に嘲笑を浮かべながら…

 その後は、他愛もない噂話の類に付き合って下校を迎えた。

 その日の夜。

 A男から電話が掛かってきた。

 あまり電話をよこさないタイプなので、何事かと身構えたりしたが、なんてことはないただの世間話だった。

 宿題はやったか、だの、明日の数学だるいよな、だの…学校でもできそうな内容ばかり。

 気に掛かったのは、テンポというか、テンションというか…

 少し元気がなさそうに感じた。

 電話を切る時には笑いながら切ってるあたり、勘違いなのかもしれないな。

 そんなことを思いながら床に着く。

 次の日。

 登校しクラスの扉を開く。

 すぐに違和感に気づいた。

 始業の時間も違いのに、空席が目立っていたから。

 隣のA男に聞いてみる。

 こういう時、顔が広いA男は頼りになる…はずだったが…

 返ってきたのはどうにも要領を得ない返事ばかりだ。

 「いや…知らない。…体調悪いんじゃね?」

 昨日も思ったが…やっぱり元気が感じられない。というか…顔色が…悪い?

 心配になりA男に声をかけるが…

 「な、なんでもねぇよ…気にすんな…」

 無愛想な返答に少しムッとした。

 でも、本人が言うんならこれ以上突っ込む必要もない、か。

 程なくして授業が始まる。

 昨日、A男が言っていた数学の授業が。

 …意味わかんないんだよな。

 数学なのに、何でXやYが出てくるんだよ…

 A男と嫌味の一つでも話そうかと身体を寄せた。

 顔を覗き込み、声をかけようとしたその時…

 数学が分かりづらいんじゃなくて先生の教え方が悪い、だとか。

 まず、この距離をXとして…ってどういうこと!?だとか。

 これ、社会に出ても使うのかよ…だとか。

 そういうのを話そうとしていたはずだ。

 だけど…全部吹き飛んだ。

 それくらいに、俯いているA男の顔に、危機迫るものを感じたから。

 額に滲んだ汗は、頬を伝い顎から流れ落ちて机の上に小さな水溜りを作っている。

 表情からは色素が抜け落ちたように赤みはなく、白、というより土の色に近かった。

 無表情でありながらも、目は見開き、眼球だけは何かを探すように小刻みに動いている。

 挙動不審、神経過敏…疑心暗鬼。

 そんな言葉が頭に浮かぶ。

 そして…左手は何故かスマホを握りしめて膝の上に置いていた。

 画面は見えないよう膝に押し当ててはいたが、薄らと制服の紺色が光っていた…

 誰かからの着信があるのだろうと推測する。

 ただならぬ雰囲気から、恋愛沙汰か何かだと勘ぐり、寄せた身体をゆっくりと戻した。

 触らぬ神に祟りなし、だ。

 首を突っ込まない方がいいだろう。

 それにしても、しつこい彼女だ。

 授業中、ずっと電話を掛けてこなくてもいいだろうに。

 終業のチャイムが鳴り響く。

 俺は睡魔には勝てず、口から涎を流していた。

 いや、流し掛けていた。

 すんでのところで、吸い上げた。

 落ちてはいない。

 誰にも見られてはいないだろうかと辺りを見渡す。

 …A男は起きていたようだ。

 そりゃそうか。気が気じゃなかっただろう。

 今も…電話が掛かってきてるんだから。

 大きく手を伸ばし伸びをする。

 今日の担当が号令を掛けた。

 気だるい雰囲気で、そぞろに立ち上がる物音の中、確かに聞こえた。

 「今日…時間あるか…」

 振り絞るようなA男の声が、雑踏の中はっきりと。

 予定も無いので断る理由もない。

 少し緩んだ表情でお礼を言うA男の声は、クラスの号令に掻き消されていた。

 その日の放課後…

 誰もいなくなるタイミングをA男と二人で待っていた。

 最後の一人が教室を出てから数分、短い沈黙の後、A男は話し出す。

 「き、今日も…だ、だるかったよな…」

 「何を言ってるか…わからなかったよ」

 「お前なんて…寝てるしさ…」

 「お、俺は…どうしたら…い、いいか…」

 「ほら…〇〇…」

 「〇〇来なかったろ…」

 「△△も…」

 「◻︎◻︎もぉ…」

 「××もぉぉぉぉおおお」

 「か、掛けたろ…」

 「お、覚えてるくせに…」

 「じ、自分だけ…自分だけ…」

 「掛かったきたら死ぬ電話番号だよぉおおおお!!」

 「掛かってくるんだよ…昨日の夜からしっきりなしに…」

 「誰かと…電話してたら大丈夫かと思ったけど…」

 「聞こえてくる声はお前なのに…画面はずっとあの番号だ…」

 「仕舞いには…お、男の声が…」

 「…そうしてた…切ってたんだよ…ずっと…」

 「でも…それでも掛かってくるんだよぉ」

 「い、今だって…ほら…」

 A男が見せてきたスマホには、例の電話番号が記されていた。

 そして、ゆっくりと…本当に…ゆっくりと…

 左から右に、通話ボタンがスライドされていく。

 驚きながらもA男にスマホの画面をみるように促した。

 「へ?」

 プッ…………サーーーーーーーーーーーーーーー

 ブツっ…………………………………………………

 あは、あ、あ、あはは、あはははハははははははハハハははhaはははははハハハハハは

 スマホから男の笑い声が聞こえてきた。

 足元から冷たくも重たい空気が全身を包み込む。

 誰もいない教室で、A男と二人で立ち尽くし、動けないでいた。

 いや、違う。

 立ち尽くしていたのは、俺一人だった。

 そして、笑い声はスマホからだけじゃない。

 「あはははハハハハハはははははははhaハハははははha」

 A男が…高らかに笑っていた。

 目を見開き、大口を開け、天を仰ぎながら軽快に声を張る。

 諦めからか、恐怖からか…

 どちらにしても、狂気じみたその笑い声に、気が狂いそうになる。

 それもそうだ…だって…スマホから聞こえてくる笑い声も…A男の声そのものなんだから。

 俺はA男からスマホを取り上げて机の角で画面を叩きつけた。

 何度も。

 何度も何度も何度も何度も。

 壊れて音が出なくなるまで叩きつける。

 いつから…音が無くなったのかもわからないくらい必死に。

 静まった教室に、画面が割れて原型が崩れつつあるスマホを握り座り込んでいた。

 ゆっくりと立ち上がり息を整える。

 A男の方を振り返るが、そこにA男の姿はなかった。

 教室内を見渡すが、影すらも見当たらない。

 少しずつ、平常に戻る呼吸を確認しながら席に着いた。

 鼓動が徐々に収まってくるのがわかる。

 全身から吹き出た汗が、体温を奪い寒気すら感じた。

 冷静になりつつある意識で、微かな振動を感知する。

 ズボンのポケットが、震えていることに気がついた。

 右手で丁寧に取り上げたスマホの画面には、見慣れぬ着信番号が記されていた。

 「000-0000-0000」

 左から右へ、ゆっくりと流れる通話ボタンを視線で追いかける。

 スマホから聞こえる自分の声に不思議と、笑みが溢れた。

まとめ

呪いの電話番号
point

噂で流れている「〇〇に繋がる電話番号」とかは、兎角ガセネタが多い
公衆便所とかに書かれている電話番号は、ガセではなく詐欺が多いので注意
噂を信じるも信じないもあなた次第だが、取った行動については、自己責任

 以上で、【怖い話】掛かってくると死ぬ電話番号を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

 他にも、【電話番号】掛けると何かが起こる⁉︎不思議な電話番号を紹介しますという記事もありますので、興味がある方は是非ご一読ください。

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