【怖い話】アルバイトの怖い話「治験」を紹介※眠れなくても責任取れません

地面にある注射器

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな中でも「アルバイトの怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介するアルバイトの怖い話は「治験」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。

 何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから…

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

目次

【怖い話】アルバイトの怖い話「治験」

注射

 高額なアルバイトを探していた。

 いろんな広告紙を見漁ってはみたけど、それは案外近くに載っていた。

 新聞の片隅に、身を潜めるように小さく。

 よく、高額なバイトといえば…で連想されるその職業は、デメリットが容易に想像でき、それに見合った報酬が得られることが魅力として挙げられる。

 長期間では無いが、短期間で集中して拘束時間が設けられることも高報酬の要因だろう。

 大学を卒業して、就職先が見つからずフリーターで過ごしている俺にはピッタリのバイト先だった。

 他のアルバイトとは違う、特徴的な様式から「アルバイト」として扱われず「有償ボランティア」に類型されるらしい。

 また「給料」ではなく「負担軽減費」として支払われるとか。

 俺には関係ない話だけど。

 お金さえ貰えれば様式なんてどうでもいいからな。

 試しに応募してみたら、すぐに返事が来た。

 明日から5日間、とある病院での勤務が始まる。

 初めてのことで多少はドキドキするが…

 大丈夫、心配はいらないはずだ。

 だって、病気を治すための新薬の実験だろ?

 のんびりと、経過を見て終わるだけだ。

 悪いことなんて起こるはずがないのだから。


 病院に入ると、30分ほど説明を聞いた後、すぐに病室に案内された。

 4人部屋だ。

 あるのは、ベッドと小さな小灯台。

 そして、気休め程度のプライバシーに配慮しているという形だけ有した、間仕切りのカーテンのみ。

 窓にもカーテンが引かれており、一切光が入って来ないところを見ると、遮光性のものだろうと想像がつく。

 無駄の一切無い、無色で、無骨とさえ感じる共同部屋…

 世間とは切り離されたこの空間に、男4人だ。

 男女入り乱れて、なんていう妄想が入る余地もない。

 全員がベッドに腰掛けたと同時に、全員に一枚の紙が配られた。

 「命を落としても」なんて陳腐な契約書が本当にあるんだな。

 みんな一瞬ギョッとしてたけど、すぐにサインしたあたり、あまりひどいことは起こらないだろうとタカを括っているみたいだ。

 有事以外はベッド、病室から出ることを禁じる。もちろん病院からも。

 あとは自由なんだと。

 スマホをいじっていようが、寝ていようが…

 なんて楽な仕事…いや、ボランティアなんだと関心してしまう。

 各々がベッド上で時間を潰して過ごす。

 形だけで、頼り甲斐のないプライベート空間に閉じこもったまま。

 最初の夜。

 0時を回ったくらいか。

 一人の男が発狂していた。

 異様な声が、とてつもない声量を兼ね備えて病院中に響き渡る。

 ベッドが激しく軋む音から、のたうち回っているのだと視覚を通さずとも認識できた。

 みんな驚き飛び起きたのだろう。

 現状を確認しようと、見計らったかのようにカーテンが手繰り寄せられる。

 その瞬間、全員が目の当たりにした。

 暴れ回る男が、スタッフ4人がかりで取り押さえられ、病室から連れ出される瞬間を。

 迅速な対応で室内はすぐに静寂で包まれる。

 残った全員で顔を見合わせて沈黙していた。

 プライベート空間は、狂声と共に消失していたのだから。

 次の夜。

 同じ時刻に、もう一人が発狂。

 一斉にカーテンが手繰り寄せられた。

 リプレイでも見ているかのように、前日と同じ光景が流し出される。

 暴れ回る男が、スタッフ4人がかりで取り押さえられて、病室から連れ出される様子を同室のメンバーで見送る。

 少しずつ減っていく同居人が、カウントダウンのように感じていた。

 次の夜。

 三人目が発狂。

 もはや、片手で引くだけで取り除かれるプライベート空間に意味なんて無かった。

 暴れ回る男が、スタッフ4人がかりで取り押さえられて、病室から連れ出される。

 いつもと同じ動き。

 デジャヴのようにも感じるマニュアル通りの行動。

 気づけば…

 次の夜。

 耳をつんざくような叫び声が病院中に鳴り響く。

 泣こうが叫ぼうが、無慈悲にも四肢を固定され、4人に抱き抱えられながら連れて行かれた。

 連れて行かれる先は、決まって同じ部屋だった。

 その部屋で、何が待ち受けているかは、俺も知らない。

 ただ、一夜一夜、連れて行かれるたびに、涙に暮れる家族であろう人たちが、病院を出入りするのを見ていた。

 高額とはいえ、危険が伴う治験バイト。

 受ける方では、絶対に働きたくはない。

まとめ

錠剤
point

新薬の開発のために用いられる治験バイト
メリットだけでなく、デメリットについても理解する必要がある
お金だけに目が眩むと、痛い目に遭うかもしれない

 以上で、【怖い話】アルバイトの怖い話「治験」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

 他にも、【怖い話】アルバイトの怖い話「厳選5選‼︎」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

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