【怖い話】電車の怖い話「踏み切り」を紹介※眠れなくても責任取れません

二つの警報器

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな中でも「電車の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介する電車の怖い話は「踏み切り」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。

 何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

目次

【怖い話】電車の怖い話「踏み切り」

夜の警報器

 私はただ見ているだけだった。

 そこにあるものを、そこで起こることを…

 ただただ、見ていたに過ぎない。

 そうであることを知っていても、そうなのだと知ることはできず。

 少し知っただけで、何も知り得ていないのだと痛感する。

 どうしようもない現状に…

 何もできない自分に…

 起こってしまった必然に…

 悔しさでいっぱいだった。

 無情にも鳴り続ける警報音が、耳を突いて響き渡る。

 心地よいとは言えない。それが、とても歯痒くて、むず痒い。

 悔いても仕方なく、改めようもない。

 奥歯の奥から広がる苦味に顔が顰まる。

 だって、見ているだけしかできないのだから。


 それがあると気づいたのは、引っ越してすぐにことだ。

 自宅の近くの踏切で、無邪気に子どもがはしゃいでいた。

 「お母さん、見てみて。いっぱいいるよ」

 5歳くらいだろうか。

 母親に手を引っ張られながら、無謀にも真反対を向いて指を差している。

 私はその様子を見ながら「子育ても大変だな」なんて無表情で手を引く母親を見て思ったりしいていた。

 何気なしに、子どもが指している方向に顔を向けた時だ。

 カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン

 心臓が、止まった気がした。

 突然の出来事に、目の前の事象に、理解が追いつかなかった。

 踏み切りから聞こえる、危険を知らせる警報音。

 此の世と彼の世を隔てるように降りる遮断機の間に…

 線路に沿うように人が並んでいた。

 男性…女性…年齢層も幅広く、一貫性はない。

 ただ一つ、親子を無表情で見つめている以外は。

 すぐにわかった。

 「あれは見てはいけない」と。

 警報器の音は一定のリズムで鳴り響く。

 音量は変わっていないはずなのに、徐々に大きくなっている気がした。

 電車の走行音が聞こえてくる。

 変わらず、並んでいる人は子どもを凝視し、動く気配がない。

 車体が…踏み切りを通り過ぎた。

 大きな音がしたり、衝撃が走ったり、電車が脱線したり…

 そんなことは起こらなかった。

 ただ、最後まで表情は変わることなく、電車通過後には霧のように消えていた。

 幸い、親子の姿はもうなく、強制的に引き摺られていったのだろうな、と予想する。

 踏み切りのように、音が鳴ったり…誰かが亡くなったり…そういうところには普段見えないものが見えることがあ る。

 今回も、そういうことなのだろう。

 その程度に思っていた。

 それから、すぐのことだった。

 「お母さん、見てみて。いっぱいいるよ」

 聞き覚えのある声が聞こえた。

 カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン

 まるで感情がないかのように思える母親に、引き摺られながらも無邪気に指を差していた。

 見てはいけないものを見ながら。

 あまり良くないことだとは思いつつも、他人の子どもに勇んで注意する気にはなれなかった。

 そのまま母親に手を引かれながら過ぎ去ってくれれば…

 だが、その願いも虚しく消える。

 子どもが、母親の手を振り切って踏切に走り出した。

 母親は、振り返るも追う素振りを見せない。

 私は考えるより先に飛び出してしまっていた。

 子どもの後を精一杯追いかける。

 電車の走行音が聞こえてきた。

 降りた遮断機の間で、並んだ人たちがこちらを無表情に見つめている。

 子どもが遮断機の前で、頭を下ろし姿勢を下げた。

 私は手を伸ばすが、後ちょっとの所で届かず、遮断機を潜る子どもの手を引くことはできなかった。

 無邪気にも生気を感じられない人たちに歩み寄る。

 電車はすぐそばまで迫っていた。

 遮断機に手をかけ、持ち上げて潜り抜けようとした時…

 子どもがこちらを向いた。

 同じように、無表情でこちらを見つめながら。

 「あ…」

 車体が…踏み切りを通り過ぎる…

 霧のように消えていくその姿を見て理解した。

 「あぁ、私が見ていたのか」

 振り返ると、母親の姿も消えていた。

 数日後、子どもの元気な声は聞こえない。

 代わりに、無表情な人たちと一緒に、線路に並ぶ親子の姿がそこにはあった。

 あれから数年。

 もしかしたら、今も毎日踏み切りに並んで、こちらを見つめているのかもしれない。

まとめ

警報器
point

警報器が呼び寄せるのか、はたまた他に理由があるのか…
音が鳴り、遮断機で空間を分ける…儀式的な要因もあるのかもしれない
そのためか、踏み切りにまつわる怖い話は意外と多い

 以上で、【怖い話】電車の怖い話「開かずの踏切」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

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