あなたは怖い話は好きですか?
老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。
そんな中でも「海の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。
今回紹介する海の怖い話は「海の家」です。
夜中に読むのはおすすめしません。
何故なら、眠れなくても責任は取れませんから…
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

【怖い話】海の怖い話「海の家」

海ってさ、何となく落ち着くよね。
心が安らぐ、っていうのかな。
一定のリズムで押しては返す、あの波音に耳を傾けていると、段々と心の中が静かになってくる。
日差しを照らして光る波間を見ていると、なんだか自然と辛いことも忘れられる。
自分の悩みなんてちっぽけに思えてくるよね。
たまーにね、一人で行ったりするんだ。
気持ちを抑えきれない、どうしようもない時に。
自分の暗い気持ちを、包み込んでくれそうな気がするからさ。
もちろん、楽しむために行く方が多いんだけどね。
でも、こうやって海を頼りにするのはさ•••
何も、生きている人だけじゃないのかもしれないよね。
友達に連れられて、少し遠くの海に来ていた。
素敵な砂浜が国道沿いから見えていたから、気になって私を誘ってくれたらしい。
海の家も見えたって言ってたから、楽しみにしていた。何より、女友達同士だから、気兼ねしなくていい。
実際に到着すると、白く輝く砂浜に、青い海が太陽に照らされて光っている。
最高のロケーションだ。
そして、砂浜にポツンと、小さな海の家が建っていた。
シーズンを少し過ぎているからか、利用客は見当たらなかったけど、中に人がいるから営業はしてそうだ。
早速更衣室で水着に着替えて砂浜に駆け出した。
露出が増えたからか、太陽の日差しは先ほどより強く感じる。
手で日差しを遮りながらも、友達と顔を合わせ笑い合う。
気分も最高潮だ。
海に入るか、砂浜で遊ぶかと悩んだけど、小腹も空いていたから海の家に足を向けた。
手作りの看板やメニューが壁に飾られていて、少し古い様相をしていたけど、何故か更に心が弾んだ。
家族経営なのかもしれない。
中学生くらいの男の子と、夫婦で働いているようだ。
友達と座席の一つに向かい合って座る。
手書きのメニューに、乱雑に貼り付けられている写真に目が行く。
そこには「スペシャルかき氷」と銘打って、大きなかき氷に七色のシロップが掛かっている写真が載っていた。
友達は見つけるなり指で差して「これにしようよ」と嬉しそうに話す。
大きさから、一人で食べるのは難しいと判断したんだろう。
私はフルーツポンチが食べたかったんだけど•••まぁ、相談してくれただけよしとするか。
女の店員さんが運んできたそれは、予想以上に大きく、木で作られた器とスプーンが映えて見えた。
友達の目が輝いている。
「写真撮ろうよ」と友達がポーチからスマホを取り出した。
いつもの何気ない動作だった。
誰が見てもおかしなところはない。
どこでも見かけるような風景。
そのはずなのに•••
店員全員がこちらを凝視した。
さっきまでレジで話していた夫婦が、机を拭いていた男の子が、動きを止めてこちらを見ている。
真顔でこちらを向いているその表情は、何を考えているのか全くわからない。
けど•••何故か無性に寒気がした。
「早く撮ろうよ」と私にスマホをよこす。
私は店員から視線を外すように友達に向けた。
スマフォを構えて、友達とかき氷を画角に入れる。
どうしても•••後ろでこちらを見ている男の子は画角的に外すことができなかった。
かき氷ではなく、友達ではなく•••男の子に目がいってしまう。
震える手を必死に落ち着け、写真を撮って友達に渡す。
「美味しそうに撮れてる」と嬉しそうだったけど、写真に男の子が写ってしまったのに気づいたみたいだ。
顔をあげ男の子に一言言おうとしたのか、後ろを振り向いている。
だけど、いなくなっていた。
周りを見渡しても、見当たらない。
そして、夫婦の店員は、いつの間にか通常運転に戻っていた。
「まあ、いいか」
そう言って、友達はSNSに写真を上げた。
私も、店員は気になりはするけどこちらを見ている様子はもうない。
あまり深く考えないことにした。
海の家を出て、思いっきり遊んだ。
友達とは、スマホでたくさんの写真を撮った。
どれだけ遊んだんだろう。
もう日が暮れかけていた。
「少しお腹すいたね」と友達が言うので、最後にもう一度海の上に行くことにした。
友達がポーチにスマホを入れて歩き出す。
チリーンと小さな音が鳴り響いた。
「これ?彼氏がくれたんだ。お気に入りなの」
そう少しはにかみながら言う姿に、こちらも恥ずかしくなってしまった。
何を食べようかと、頭の中で反芻する。
さっきの店員のことなんて、頭の中から消えていた。
だけど•••
思い出すことになった。
それは、店員の姿を見たからじゃない。
そこにあるはずのないボロボロの廃屋を見たからだ。
何が何だかわからなかった。
何も言えずに立ち尽くしていると、友達が冷静に声を上げた。
「これ•••海の家だよね」
何を言っているのかわからなかった。だけど、落ち着いて見てみると•••
確かに、間取りはさっきの海の家と一緒だった。
壁にかけてあったメニューや看板はないけど、レジが置いてあった机は残っているし、私達がかき氷を食べたテーブルもそこにはあった。
友達は、席に向かって歩き始める。
私も後ろと付いて歩いた。
「ねぇ、これ•••」
友達が指差した方に目を向けると、そこには、ボロボロにささくれだった、木の器と、スプーンが置かれていた。
口の中に、微かに鉄の味がした。
気味が悪くなって友達と急いで車に戻る。
どういうことか理解できずに友達と見合わせた。
その時、友達のスマホが一件の通知を知らせる。
それは、SNSに上げた写真に対するアクションだった。
何気なしに、二人で写真を見ていた。
写っていたのは、空のボロボロの器を持って、スプーンを顔に近づける友達。
そして、こちらを真顔で見ている男の子だった。
まとめ

鈴の音には、魔除けの効果があると言われている
写真は、人の魂を閉じ込めるというが、それは果たして生者に対することなのだろうか
シーズンを少し過ぎているということは•••
以上で、【怖い話】海の怖い話「海の家」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【怖い話】海の怖い話「厳選5選‼︎」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

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