【怖い話】山の怖い話「ゴミ掃除」を紹介※眠れなくても責任取れません

大量のゴミ

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな中でも「山の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介する山の怖い話は「ゴミ掃除」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。

 何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

https://pamyu-pamyu.com/mirai4/
目次

【怖い話】山の怖い話「ゴミ掃除」

山小屋

 「あんまりうるさいと、山に捨てるよ」

 子どもの頃、誰もが一度は言われたことがあるんじゃないだろうか。

 泣き喚く子どもに対して、嫌気が差して放たれるこの一言•••

 少なからず負の感情が篭っているであろうセリフに、純粋な子どもは恐怖を感じるだろう。

 そしてそれは、親の望む結果にはならない。

 泣き止むことなんてあるはずもなく、泣き声は更に高く、激しく空気を震わす。

 そりゃそうだ。だって怖いんだもん。

 山に捨てられるなんて想像しただけで恐ろしい。

 もしそれが、子どもを怖がらせたり、その姿を見て憂さを晴らすのが目的なのであれば、それは成功だろう。

 これ以上ない脅し文句と言ってもいい。

 まあ、そんな毒親はいやしないだろうけど。

 「山に捨てる」なんて実践するはずなんてない、そういう当然の良識くらい親にはオプションで備わっているはずだ。

 あくまでも、それは教育の一環として放たれる言葉なんだろう。

 でも、まさか大人になった今、この冗談めかしたセリフを聞くことになるとは思わなかった。

 思わず鼻で笑ってしまったよ。

 まさか、本当に捨てる親がいるなんて思いもしなかったから。


 捨てられた。

 捨てられてしまった。

 名目は、家族旅行だったはずだ。

 車内で寝ていたのがまずかった。

 ここが何処かなんて全くわからない。

 わかることがあるとすれば•••そう。

 山に捨てられた、という現実だけだ。

 捨てられた理由は•••探せばいくらでも出てきた。

 その中で一つ挙げるとすれば、昨日親と大喧嘩してしまった、ということだろう。

 喧嘩の発端は単純明快だった。

 「30過ぎて働かないなんて恥ずかしくないのか」

 そんな小言が耳に入ってきたからだ。

 いつもはさらっと流している場面だが、その日に限っては•••爆発してしまった。

 大声で怒鳴り合う、親と子ども•••

 その時だった。あのセリフを聞いたのは。

 「あんまりうるさいと、山に捨てるよ」

 鼻で笑ったよ。なんなら、「やれるもんならやってみろ」なんて陳腐な返しをしてしまったくらいだ。

 それが•••

 こんな結果になるなんて•••な。

 だけど•••ちょうど良かった•••

 このまま親の脛を齧って生活することに•••

 日々募っていく不安に押しつぶされそうな現状に•••

 自分自身に嫌気が差していたんだ。

 だから、ちょうどいい。

 捨てられて当然なんだから。

 まだ明るいうちだったので周囲の状況を見渡すことができた。

 現在立っている場所には一本の道路が左右に伸びていた。

 見渡す限り建物は見えず、人っこ一人見当たらない。

 山を見上げれば、頂上に展望台らしき物が見えていた。

 道路を歩いていけば、いつかは人気がある場所に出るだろう•••

 でも、そうはしなかった。

 真っ直ぐと山へ進んでいく。

 だって、山へ捨てられたんだ。山に転がっていないとおかしいだろ。

 ゴミはゴミ箱にいるべきなんだから。

 歩き進めていくと、否が応でも視界に自然が飛び込んでくる。

 緑黄とひしめき合っている木々からは自然の力強さを。

 枝や葉の間から差し込んでいる陽光、山を駆け抜ける清涼か漂う風には自然の神秘みたいなものを感じられる。

 そのどれもが嫌で嫌で仕方なかった。

 頂上に着く頃には、全身汗で湿っており、足元は土や泥で汚れていたが、自然の美しさとかそんなものよりは遥かにお似合いだろう。

 ゴミらしくて。

 展望台に足を運んでみる。誰も来ていないことは一目でわかった。

 ウッドデッキで作られたであろう床は、所々腐っていて隙間から雑草が生えている。

 風で運ばれてきたのか、葉っぱや土が散乱しており、設置されている双眼鏡は赤錆が目立つ。

 何年も整備されていないんだろうか•••

 すぐ側には、木造で建てられている山小屋があった。

 営業している様子はなく、所々木材が剥げていることもあり、展望台と合わせてボロボロに見える。

 何気なしに扉に手を掛けると、軋む音と共に簡単に扉は開いた。

 室内には埃っぽくはあるが、咳き込むほどでもない。隙間風で、自然に換気できているからだろうか。

 管理人のような人もおらず、未開の地•••いや小屋になっていたであろうことは想像に難くない。

 隅に机と椅子が置いてあるのが見えた。

 そのまま無造作に椅子に腰掛け、机の上に手を畳み顔を沈める。

 心は静かだった。

 頭の中には嫌な言葉も、嫌な思い出も、嫌な考えも巡ることはない。

 慣れない運動と全身の疲労感がやけに心地良い。

 そして、気づけば寝てしまっていた。

 顔を上げれば、周囲は薄暗く、陽が沈みかけているのがわかった。

 咄嗟に、「暗くなったらどうしよう」なんて考えが浮かんだ。

 こんな状態になっても、生きることに、生活することに気が向いてしまったことに嫌悪感を抱いた。

 だが、そうも言ってられない。山は怖いんだ。

 ダメもとで、入り口付近にあるスイッチに手を伸ばしてみる。

 パチッとボタンを押す音の後に、パパ•••ッパ、と小さい弾けるような音の後、小屋内が室内灯に照らされた。

 試しに、水道の蛇口を捻ってみる•••

 ゴゴゴッゴゴ•••と唸るような音の後、やや赤黒い色の水が流れ出てくる。

 しばらく眺めていると、水に透明感が出てきた。

 誰も使わなくなった小屋のはずだが、何故かインフラは整っているようだ。

 捨てられた身分にしては上等な生活環境だった。

 最初は、登山客や管理人のような人が来て怒られるかもしれない、なんて思っていたけど、杞憂だった。

 住み始めて数ヶ月経つが、誰も来やしない。

 だけど、不思議なことによくゴミは捨てられていた。

 元は捨てられた身だけど、生活圏内にゴミがあるとやっぱり気になってしまう。

 ゴミ箱からゴミが出ていたら、うんざりするのと同じだ。

 それに、こんなに大きいゴミだと目立つしな。

 毎回、近くの土に埋めていた。

 もしかしたら、親もこんな気持ちだったのかもしれない。

 そりゃゴミが歩いていたらうんざりするよな。

 生活にはさほど苦労することはなかった。

 冬は少し寒かったけど、小屋内にある囲炉裏で火を起こせば耐えることができる。

 食料も少し遠いが、コンビニで調達できていた。

 お金も問題はない。

 何故か、ゴミと一緒に財布が落ちていることが多かったからだ。

 カードや身分証なんかも入っていたが、捨てたものだ、誰に使われても文句はないだろう。

 そうやって毎年生活していた。

 季節は移ろう。

 年を追う毎に、磨きをかける見事な紅葉に心が解けていく。

 きっと良い栄養が行き渡っているんだろう•••

 荒んでいた心が徐々に澄み渡っていたそんなある日、一人の男がやってきた。

 いつものように展望台の近くの崖の下でゴミ掃除をしていた時、聞きたくもない人の声が聞こえてくる。

 それは、誰もいないであろうことを確信したかのような思い切りのいい叫びだった。

 山の地形を利用して、反響する自分の言葉を全力で楽しもうとしているのがわかる一言。

 自分以外の生きている人間をこの山では見かけたことがないせいか、この声を、声の主を、異物に感じた。

 見上げると、すぐ真上に両手を頬にあて、大口で叫んでいる男を発見。

 悦に浸っているのか、男はそのまま立ち尽くし、景色を堪能しているようだ。

 そして、口に何かを咥えている。

 それがタバコと気づいたのは、男が口から出した煙が空に舞って消えてからだった。

 何故か、胸を締め付けられるような思いがする。

 心臓に手を添えられているような•••

 心の淵を指先でなぞられているような小さくても確かに感じる違和感•••

 それがとても気持ち悪かった。

 考えてみれば、当然のことだ。

 自分の家で、誰かが勝手にタバコに火をつけて吸い始めたら•••嫌だろう。

 許可がいるだろう、とか、非常識だ、とかそんなんじゃなくて、ヤニや煙で家が汚れる不潔感が嫌だた。

 なんとかしてタバコをやめさせたい•••ふと、考えが過ぎる。

 そして、実行した。

 やまびこに偽造して、こう叫んだ。

 「火を使うなーーーー」

 男が驚いているのが見て取れた。辺りをキョロキョロしているのが少し面白くはある。

 「タバコを消せーーーー」

 男は何を思ったのか、タバコを地面に投げ捨てていた。

 「ゴミを拾えーーーー」

 怖くなったのだろう。全力で振り返り走り出したのが見えた。山は怖いからな。

 男が立っていた場所まで登っていく。

 その場所には、火は消えているが確かに燃えた後の吸い殻が地面に落ちていた。

 怒りが込み上げる。

 全力で叫んだ。

 「無事に帰れると思うなよーーーー」

 追っても意味がないとは思っていた。

 だけど、何もせずにはいられなかった。

 男が走り抜けたであろう道を下っていく。

 道中、コンビニで買ったであろう食べ物や空き缶が散乱していた。

 ゴミを処分するのは慣れていた。近くに一緒に捨てられていたビニール袋に入れて持ち歩く。

 すると、麓付近で倒れている人がいた。

 遠目で顔まではわからなかったが、これがあの男なのだと直感でわかった。

 無造作に横たわっているその姿に、今まで処理してきたゴミが重なった。

 まだ息がある。

 だから、ちゃんとゴミにしないとな。

 ここでゴミを捨てるような奴だ、そのまま捨てられても文句は言えないだろう。

 それに、地面に埋めて処理するにしても、こんな奴の栄養は山も欲しくはないだろうしな。

 道中拾ったゴミを、ゴミに重ね、俺は山小屋に戻る。

 今日も、ここには人は来なかった。

まとめ

ペットボトルのゴミ

人が出すゴミが、自然を壊す要因になることを理解すべき
山だろうが海だろうが、どこだろうが、出したゴミは自分で処理するのがマナー
ゴミをゴミとして区別する範囲は、人によって違うのかも知れない

 以上で、【怖い話】山の怖い話「ゴミ掃除」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

 他にも、【怖い話】山の怖い話「厳選6選!!」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

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