あなたは怖い話は好きですか?
世の中には数え切れない程の怖い話、俗に言う怪談が溢れています。
そして好むと好まざるとに関わらず、あなたの周りにも漂っているでしょう。
それは筆者である私の周りにも•••
今回紹介する怪談は、筆者が体験した実話「鈴」です。
夜中に読むのはおすすめしません。何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怪談も気になるという方は、下記の記事を参照ください。
※実話※「鈴」
心霊現象なのか、妖怪の仕業なのかもわからないが、未だに時々思い出すくらい不思議なことではある。
高校生くらいだったか。高校までは自転車で通学していた。その帰り道での出来事。
時間的には夕日が落ちて本格的に暗くなり始める黄昏時•••
何気なしに自転車を漕いでいると、耳元から聞こえてきた。鈴の音が。
リンリン
自転車のベルのような高く鳴り響く音ではなくて、猫の首輪とかにありそうな小さくても耳に残る涼しくも軽快なかわいらしい音。
自転車のハンドルについている呼び鈴?が壊れているということもないため首を傾げる。
聞こえてくる鈴の音が気になり辺りを見渡すが音源のような物は一切見当たらない。
当時ガラケーが主流であり、ストラップを付けることがマストのようになっていた。
人によっては紛失防止の意味も含め、落下などの衝撃時には鈴のような音が鳴るようなストラップを好んで付けることもあった。
だが、手持ちのガラケーにはそのような物は付いておらず、キャラクター物のストラップが数個密集して苦しそうにひしめき合っているだけだった。
リンリン
しばらく走っても鈴の音が消えることはなかった。おかしいな、とは思ったものの、音源もわからず打つ手立てもないのでとりあえず自転車を漕ぐことにした。
スピードを上げてみても、どこを曲がっても耳に付いてくる。
一定の距離で、一定のリズムで。
5分以上経ったか。鈴の音と走ってはいたが、いい加減気味が悪くなってきくる。
ここで気がついた。
夕方だ。早朝や深夜みたいに誰もが寝静まっている時間じゃない。
誰もいない。
普段は犬と散歩しているおばさんや、遊び帰りであろう子ども達、俯きながらもガラケーを除き込んでいる女子高校生、場合によっては煩わしくも感じる選挙カーが往来していることもある。
とにかく人気がなくなる時間ではない。
気づいた瞬間から身体の熱が逃げるように冷めるのがわかった。
ずっと歯の奥に挟まっているとうもろこしの皮が煩わしくも歯がゆくもどかしいあの気持ちが、得体の知れない物に抱く恐怖へと変わった瞬間だった。
リンリン
耳元からやってくる恐怖から逃げようと思いっきり自転車漕ごうとする。
どこまで行っても振り切ることはできない。
心臓の鼓動が早まる。それは全力疾走によるものか。それとも恐怖からか•••
もうダメか•••
そう思った矢先•••
•••ぶブぶブブ
ガラケーが鈍く震える。
電話が鳴った。
同時に止まる。鈴の音が。
そして安心したのか、辺りの景色が少し明るくなった気がした。そのまま走行し、曲がり角を曲がった先には普段の景色が広がっていたのを今でも覚えている。
この時以降は、特に同じような経験をすることはなかった。
一定の距離で、一定のリズムでついてくる鈴の音。
あのまま鳴り続けていたらどうなっていたのだろうか。
あの時、電話をくれたお相手には陰ながら感謝をしている。
同じ経験に出くわす方がいれば、是非とも他者との通話を試みてもらいたい。
まとめ
周りには誰もおらず、身についている物も音源にはなり得なかった
鈴の音がずっと一定間隔で聞こえてくることは、案外薄気味悪い
心霊現象時の通話は有効手段として扱われることが多い
以上で、【怖い話】※実話※「鈴」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【怖い話】※実話※「筆者が体験した実話5選!!」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。
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