【怖い話】山の怖い話「最後」を紹介※眠れなくても責任取れません

悩む男

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな中でも「山の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介する山の怖い話は「最後」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。

 何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

https://pamyu-pamyu.com/ziko5/
目次

【怖い話】山の怖い話「最後」

涙を拭く男

 一歩一歩、気をつけて歩いてきた。

 周りを見ながら、同じように、違わないように、一緒であるように•••

 足並みを擦り付けるように歩いてきたんだ。

 それでも•••踏み外してしまった。

 踏み抜いてしまった。

 周りに•••違和感を与えてしまった。

 人は、自分と違うところを見つけると、敵視する。攻撃する。しかも集団で。

 だから気をつけていたのに•••

 今まで丁寧に誰かが敷いたレールの上を歩いていた。

 それだけで安全なはずだった。

 なのに•••脱輪してしまった。

 周りの目を気にして、それでも馴染むことが出来なかった残念な人生•••

 誇ることはもちろん、恥じることすら憚られる人生譚•••

 だからこそ、最後くらいは綺麗に終えたいと思ったんだ


 踏み外すのはとても簡単だった。

 気をつけて歩いていた手前、ここまで簡単に逸れてしまえるのかと感心したくらいだ。

 同僚の陰口を聞いた。

 それを注意した。

 たったそれだけ。

 それだけで、周りから「違う認定」を受けたんだ。

 あいつは違う、おかしい、一緒じゃない。

 そう脳内に刻み込まれてしまった。

 普段なら、注意をすることはなかったと思う。

 陰口を言われていたのが、同期の彼女じゃなかったら、こうはなっていなかったかもしれない。

 特別な感情が•••あった気もする。

 けど、今となっては甚だどうでもいい。

 だって、一度踏み外してしまった人生、踏み直せるわけがないのだから。

 見えていた景色が一変していた。

 僕に向けられていた顔が、言葉が、態度が、まるで中身が変わったんじゃないかと思うほどに。

 •••まあ、他人の顔色を窺い続けた変わる前の人生と比べると、卑屈で生きにくいという点では同じなのかもしれない。

 いつからか、「生きる」じゃなくて、「終える」ことを考えるようになった。

 場所や方法とか、具体的にね。

 そして決めたんだ。

 色気が無い人生に、彩りを添えて終わろう、ってね。

 僕はその場所に出向いた。

 やや肌寒い空気が心地よく、青く澄んだ空が広がっていた。

 そして、紅や黄色、黄土色、色彩だけで言えば何色あるかもわからないくらい綺麗な景色が視界を埋め尽くしていた。

 目の前には舗装されていない通路のようなものが見えるが、この際、舗装されてようがされて無かろうが関係ない。

 道なんて、踏み外してなんぼなんだから。

 僕は迷わず歩き始めた。

 綺麗なのは上の方だけかと思っていたけど、下を見れば鮮やかな絨毯が敷き詰められていた。

 久々に心が弾んだ。

 口角が上がったのなんていつぶりだろう•••

 しばらく歩くと、霧が出始めたが、天気は良いんだ。じきに晴れるだろうと歩き進める。

 前方に人影が見えた。

 怖くはなかった。

 寧ろ安心した。

 そりゃ、こんなに濃い霧が出てるのに、少し先のカップルだけじゃなくて、その先を歩いている男性まで視認できるなんて普通のことじゃない。

 そんなことはすぐに気づいた。

 だからこそ、安心したんだ。

 だってそれは•••みんなここを最後に選んだってことだろうから。

 僕は息を整えつつも、晴れない視界を頼りに歩く。

 すると、何かにつまづいた。

 木の根だろうか、靴のつま先がつんのめる形でバランスを崩す。

 そしてそれは、走っている最中に誰かに足首を掴まれたが如く、頭から勢いよく転倒してしまった。

 頭に衝撃が走る。

 霧のせいで何が起こったのか理解できない。

 ただわかることは、頭部への衝撃で身体が動かせないってことだ。

 首から下を•••動かせない。

 自分の身体じゃないみたいに。

 感覚が•••神経が•••通っていないかのように•••

 絶望した。

 しばらく待てば動くように•••なるとは思えなかった。

 うつ伏せのまま考える。

 このまま•••終えてしまうのか•••

 笑える。

 下を向いてちゃ•••紅葉なんて見えやしないのに。

 そう思った時、身体が動いている感覚がした。

 伏臥位であった体勢は、何かによって左側臥位へと変えられた。

 目を開けて状況を確認する。

 そこには、さっきまで前を歩いていた3人が並んで僕の身体を押していた。

 無表情に両手を使い、僕の身体を押してずらす。

 重たいものを押して引き摺るように•••そこには丁寧さなんて微塵もなかった。

 何でこんなことをするのか•••

 状況が飲み込めないでいたが、すぐにわかった。

 3人の顔がみるみるうちに離れていく。

 そう、高い位置から突き落とされたように•••

 強い衝撃で視界がブレる。

 視野が定まった時、理解した。

 そうか•••手伝ってくれたのか•••

 3人は高い位置から僕を見下ろす。

 霧が少しずつ晴れてきた。

 綺麗な紅葉が少しずつ姿を現す。

 霧と、紅葉が合わさり、荘厳な景色に目が潤んだ。

 世界は•••残酷だけど•••こんなに美しいんだな•••

 僕の最後は、とても綺麗に迎えることができた。

まとめ

綺麗な紅葉

時には踏み外す勇気も必要
レールは敷いあったとしても、その通り歩むかは個人の自由
他人の道を、他人がとやかく言う筋合いなんてどこにも無い

 以上で、【怖い話】山の怖い話「最後」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

 他にも、【怖い話】山の怖い話「厳選6選!!」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

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