あなたは怖い話は好きですか?
老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。
そんな中でも「詐欺の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。
今回紹介する詐欺の怖い話は「SNS型ロマンス詐欺」です。
夜中に読むのはおすすめしません。
何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怖い話も気になるという方は、下記の記事を参照ください。
【怖い話】詐欺の怖い話「SNS型ロマンス詐欺」

ちょっと怖いよね。
恋だの愛だの•••
その感情に、想いに取り憑かれてしまうと、周りが一切見えなくなる。
冷静な判断なんかできやしない。
まあ•••そうなるように仕向けているのは、僕なんだけど。
ちょっと優しくすれば•••
楽しく振る舞えば•••
心を開いたように演じれば•••
すぐに信じてくれる。
僕が作り出した架空の人間に、絶対の信頼を持って、ね。
ただ•••正直この人には同情してしまう。架空とはいえ•••
純粋で純情な好意•••
無条件に無償な愛情•••
嗚咽し咽び泣く程の憎悪•••
全てを一身に受けることになるんだから。
可哀想に•••だけど、仕方ないよね。
現実の僕が生きていくためなんだから。
だから、これからも働いてもらうよ。
いいだろ?
だって、架空の君は、どれだけ罵られても痛みなんか感じやしないんだから。
僕の代わりに、愛憎を存分に受け入れてくれ。
相手が愛しているのは、憎んでいるのは、いつだって君なんだから。
主にマッチングアプリや、SNSを拠点として活動している。
昨今、個人の情報はあらかたネット上に転がっていると言っても過言じゃないだろう。
特に、SNSではその特徴が如実に表れている。
もちろん、全てがおおっぴらにわかりやすいものじゃない。
どんなお馬鹿さんでも、載せていい物と悪い物の区別はつくだろうから。
だけど、中途半ばなネットリテラシーは意味を成さないということを彼女達は知らないんだ。
自分の知識で、限られた狭い範囲で、正解と信じ切っているその区別された情報は、甘くて脆くて綻んでいる。
それはアップされた写真、添えられたキャプション、場合によっては位置情報•••
気づかないうちに自分で情報を撒いていることを、そして、そんな甘い匂いを頼りに寄ってくる虫がいるということを考えもしない。
いや、違うな。考えてはいるのかもしれない。想像できるのかもしれない。
だけど、きっとこう思っているんだろう。
自分には関係ない、と。
それは僕にとってはとてもありがたい。
是非ともそういう方とお近づきになりたいと思いながら彼女達のプロフィールを見て回るんだ。
さっきも言ったけど、SNSには情報が詰まっている。
性格、趣味、仕事、警戒心、知能指数•••
発信された内容から概ね読み取ることができる。
狙い目としては、大人しめだが、自分の思考や悩みを発信するタイプがベストだ。
更に言えば、いいねやフォロー数が少なく、リアルとの繋がりが少ないと尚良し。
具体的に言うと•••
自撮りや流行の店、場所へしょっちゅう行っていたり、友好関係をアピールしているようなアカウントは論外だ。
自撮りから自分に自信を持っているとわかる。そんな奴は自分が一番だ。どれだけこちらが配慮しても、最後は自分を大事にする。疲れるだけだ。
流行の店や場所に行って写真を公開するタイプの奴は、周りに流されやすい。更に言えば、どうすれば数字が稼げるかも計算して行っているあたりタチが悪い。
自撮りの奴と一緒で、ちょっとしたことでもネットに載せてしまう傾向にある。注意していても、止め切れやしない。疲れるだけだ。
その観点から言うと、友達と一緒の写真とか、彼氏との写真も同様だ。そういう独自のコミュニティを気づいている分、回りが早い。
得意げに何の役にも立たない生産性のないアドバイスや入れ知恵をする輩も出てくるだろう。そうなると本当にめんどくさい。
反面、出しても手や足とかの影響が少ない部分限定。
載せている写真も、「みんな見てみてー」と媚びるような物ではなく、誰が得する物でもないけど、とりあえず載せているんだろうな、と想起させるような物が載っていれば好印象だ。
今日の空、とか、今日飲んだコーヒーとか、仕事でミスを•••そんな小さい自分発信•••
こういうタイプは、自信が無く、友好関係も広くはないが、誰かと繋がりたい、誰かに見てもらいたいという叶えられない欲求を持っている場合が多い。
何故なら、容姿に自信があれば自撮りをするだろうし、コミュニティ内で受けを狙うなら、手当たり次第に流行に乗っかるだろう。
そのどちらも持っていない。だけど、自分を発信したい。誰かと繋がりたい。
だから、誰も興味を持つことがない写真、私生活の悩みを載せる•••
共感なんて持たれるわけもないのに。
まあ、そこが付け入る隙になるわけなんだけど。
だってそうだろ?
手を伸ばしているのに、誰も見てくれない。
手を伸ばしているのに、誰も気づいてくれない。
手を伸ばしているのに、誰も手を取ってくれない。
そんな時に、優しく手を握ってくれる人が現れたら、誰でもその気になってしまう。
以上の観点から、大人しめだけど、自分を発信している友好関係が狭いタイプの人がベスト、というわけだ。
SNSを見漁っていると、案外この条件に会う人はすぐに見つかる。
今回、お相手をしてもらう彼女もその一人だ。
プロフィールに載せられた写真は、子どもの頃の写真が載せられていた。
投稿欄を見ると、私生活の悩みも散見できる。
仕事で怒られた、だの、彼氏と別れた、だの•••
中には、生きていても希望が無い•••なんて重い物もあり、それが決め手として彼女を選んだ。
確かに、重いというのは、付き合うならマイナス要素として考えられるだろう。
でも、実際に付き合うわけじゃない。
それに、その重りを背負うのは僕じゃないからね。
始まりはゆっくりと、そして緩急つけて関わりを持つ。
いいねをつけて、軽い挨拶をコメントしていく。
全ての投稿に反応していたら流石に警戒されてしまう。
適度が大事だ。
そうやって少しずつ回数を増やしていくと、お相手も興味を持ってくる。
こちらのプロフィールも確認されていることだろう。
何を載せればいいか•••それは何でもいいと思う。
ただ怪しまれず、チャラさが滲み出ているようなページになって無ければそれでいい。
そして、嘘ばかり羅列しない方がいいだろう。
バンドマンで•••とか、小説家で•••とか。
そんなすぐバレる嘘では関係を作るどころではない。
そうだな、筋トレが趣味で近くのジムに通ってる、くらいは載せておこう。
嘘の中に、少しの真実•••これが最強のブレンド比だろう。
大体が新規アカウントを用意して関わりを持つ。
開設してから日が経っていない事が殆どだけど、疑われたことはない。
新しく始めて•••なんて伝えれば、逆に擦れていないと認識される事が多い。
そして、ここまでいくと、こちらからフォローをすれば秒で返してくれるだろう。
会話の機会は、コメント欄を外れ、直接メッセージでやり取りするようになるにはそんなに時間はかからない。
内容は、投稿に関しての簡素なものから、徐々にプライベートな話まで踏み入っていく。
彼女が私生活の悩みを、こちらの誘導なく話題として振るようになれば下準備は終えたと言える。
あとは、お相手の欲しい言葉を、欲しいタイミングを計り、欲しいように伝えてあげるだけだ。
難しいように思うかもしれないが、これは場数を踏めば自然にできるようになる。
抱いていた好感は、確かな好意に変わり、その好意は決して拒まれる事がないと確約されている•••
素敵だろう?
あとは少しずつ•••少しずつ•••
そして確実に、蜜を吸っていくだけだ。
恋だの愛だの、そんな素敵な感情を捨てさせる事なく、ね。
例えば•••
会いたいけど、お金が無くて•••
とかね。
他には、仕事を辞めることになって生活費が•••バイクが故障して修理代が•••とか、こちらの私的な理由で要求するのもいいけど、あまり頻繁に理由にするのは辞めた方がいい。
相手のことが心配でお金を渡す、これは確かに理解できる。
だけど、何回も同じようなことが続けばどうだろう?
誰だって疑う気持ちが芽生えるってもんだ。
でも、この理由が、「二人のため」もしくは、「私のため」だったらどうだろう。
会いたいけど、お金がなくて、旅費だけでも貸してもらえないか•••
誕生日ためにプレゼントを用意したんだけど、生活費を削ってしまって•••
これなら財布の紐の緩くなってしまうだろう。
そうやって少額からもらっていく。
もちろん、会うため、とか言っては見るが、当日風邪を引くのは確定だ。
そして、額を少しずつ大きくしていく。
だけど、ここで大事になってくるのは、「将来性」だ。
額を大きくすれば、それは負担になるだろう。
そして、その負担が気持ちを上回れば、破綻へと繋がっていく。
なら、どうすれば気持ちを負担が上回らないのか•••
そこで将来性が重要となる。
匂わせるんだ、一緒の未来を。
結婚という鎖をちらつかせて。
お相手に、僕はこう伝えた。
二人の将来のために、お金を貯めないか、と。
それまでには、結婚やら何らやの前置きはあったりはしたけど、疑われることなくことを進めることができた。
投資を持ちかける。一人あたり100万円ほど必要だ、とね。
そうやってお相手からお金をもらうことができた。
今までは数万円単位だったけど、何の抵抗もなく振り込んできたあたり、貯金はあったんだろう。
そしてしばらくしてから、こう伝えるんだ。
利益が出ている、と。更に注ぎ込めば、大きな利益につながる、と。
もし、「確認したい」や「引き出したい」なんて言われた場合は、偽の証書を作ったり、引き出すには税金が掛かる、って伝えれば引き下がってくれる。
だけど、今回のお相手はそんなやり取りもなかった。
よっぽど僕に執心なんだろう。架空のね。
そして、100万円、また100万円•••
と絞り尽くしていく。
総額、500万円ほど搾取したくらいだ、全てを切断する。
全て、というけど、なあに、簡単だ。
SNSのアカウントを削除すればいい。
人によっては、秘匿性の高い別のSNSへ誘導する場合もあるが、スマフォに登録している個人情報自体、他の人から購入した物だから足の付き様がない。
あとは、手に入れた500万円で生活を謳歌しつつ、次のターゲットを探すだけだ。
ここまでかかった日数は•••半年ほどだ。
半年でこの収入•••辞められるわけがない。
結構な額が貯まってきた。
少し休憩してゆっくりしようかと考えながら歩いていた帰り道、声をかけられた。
「〇〇くん」
聞いた事がない声だった。それでも、聞いた事がある名前を、こちらに向けて呼ばれたことに驚いた。
「私、〇〇よ」
それも、聞いた事がある名前だった。
「私、会いに来ちゃった」
一瞬で察した。察するに値する材料しか目の前に用意されていなかった。
「びっくりした?でも会いたくて」
胸が重く、でも確かに高く鳴り響いている。•••何でわかったんだ?
「ふふ、当たり前じゃない。いつも見てたんだから」
どうやら、SNSの載せていた、ジムの写真から場所を割り出したらしい•••
「ジムの場所がわかってからは簡単に◯◯くんを見つけれたよ」
ジムを利用している人が出入りする時にメッセージを送って、確認するタイミングで判断したらしい•••
「それより、どうして急にアカウント消したの?」
当然の追及に当然のように黙秘を決め込む。というか、単純に恐怖から言葉を紡ぐ事ができなかった。
「何か嫌なことがあったの?」
SNSでは、ネット上では湯水の如く沸いていた気の利いた言葉も、今となっては口から出てくることはなかった。それより•••
「大丈夫、安心して、これからは私たちが一緒にいるもの」
彼女の右手には、小さい女の子の手が繋がれていた。
「言ってなかったけど、私子どもがいるの。」
そうか•••プロフィールのアイコンは•••
「でも、大丈夫よね、だって私たちが愛し合ってるの事は変わりないもの」
重く閉ざされた口をようやく開く事ができた。けど、それはあまりにも拙かった。
「ん?聞こえなかった。もう一回言って」
僕は•••僕じゃない•••あれは僕じゃない•••
「何言ってるの、◯◯くんは◯◯くんでしょ。あなた以外にいないのよ」
ち、違うんだ•••あれは•••演じてて•••
「何が言いたいのかわからないわ」
彼女の顔は少しずつ陰っていった。まるで、太陽が月に食われる月蝕のように。
「もしかして•••」
彼女の笑顔が消えたと同時に、空気がピリついているのがわかる。
「私たちから離れるつもり?」
逃げ場なんてどこにもなかった。素直に、詐欺です、なんて言えるはずがない。
かと言って、予想外の子どもを連れた、甘い蜜を吸う程度の感情しか持たない彼女との将来を考える事なんて•••
どちらを選択しても、僕の将来は無いに等しかった。
僕は•••首を振った。内心、逆結婚詐欺では•••なんて思いもしたけど、口にはしない。
「さあ、行きましょうか」
どうやら、今回の件は架空にはすることができないらしい。
架空の君を、演じていた気になっていたけど、君が僕であることには違いはないんだって彼女が教えてくれた。
僕には•••
自撮りをするような奴の気持ちはわからない。
友好関係をアピールするリア充も理解ができない。
だけど、周りに流される気持ちは、わからなくもない。
僕は思考を辞めた。
まとめ

SNSでは写真やAIを使えば誰でも他人を演じることができる
実際に会ったことも無く、金銭の授受は行うべきではない
SNSを変えて•••など、他の連絡手段でやり取りをしようとする相手には要注意
以上で、【怖い話】詐欺の怖い話「SNS型ロマンス詐欺」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【怖い話】詐欺の怖い話「厳選5選!!」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

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