あなたは怖い話は好きですか?
老若男女、一度は聞いたり話したりなど、怪談に触れる機会はあるのではないでしょうか。
そんな怪談の中でも「バス」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。
今回紹介するバスの怪談は「霊界道行き」です。
夜中に読むのはおすすめしません。何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから…
それでは、ごゆっくりお楽しみください。
他の怪談も気になるという方は、下記の記事を参照ください。
【バスの怪談】「霊界道行き」
これはいつも始まる通勤模様の最後の一幕だ。
肌寒い風が頬を撫でる。辺りは薄暗くまだ陽が登る気配も感じられないそんな青暗い早朝の出来事。
バスに乗って席に座る。いくら早い時間帯とは言えストレス社会の昨今、普段はサラリーマンが一人二人とまばらにいるはずだが、誰一人乗客の姿が見当たらない。
「あれ?休日?」
そんな程度にしか思わなかった。いつものように眠気に任せて目を閉じようとするが•••
眠たくない。
何を考えるでもなく流れる景色に目を向ける。
ふと気づく。
「こんな景色見たことない•••」
焦りが出てきた。乗るバスを間違えたかの知れない。
出る前には時刻表も調べた。休日ダイヤではない。
いつもの時間帯、いつものバス、いつもの席•••何一つ変わらないはずだ。
身体が一瞬で火照ったのがわかる。
前の電光掲示板が視界に入った。見たこともない行き先が表示されている。
「霊界道行き」
火照った身体が徐々に冷えていくのを感じる。
もちろん見たことも聞いたこともない駅名•••ましてや名前からして普通ではない。
以上な事態に恐怖を覚えつつも「遅刻」という文字が頭を過ぎる。
思考が交差する。
頭を整理しつつ運転手に話しかける。
気味が悪くなってきた。どこの駅かもわからず逃げるようにバスを降りる。
そこは周りに田畑が広がる田舎道だった。
暗すぎて建物はシルエットでしか確認できず、街灯も等間隔で申し訳程度に立っているのが見える。
あまりの見慣れない景色、奇妙なバス、自分の置かれている状況に恐怖が込み上げてくる。
バスを降りて歩き始めようとした時、背中に冷たい視線を感じ振り返る。
誰もいないはずのバスにぎっしりと人が乗り込んでいた。
自分の座っていた席を除いて。
そして全員が見下ろす形で自分を睨んでいるのに気づく。
恐怖は頂点。急いでバスから離れる。
足はもつれうまく走れない。
誰かいないか必死に辺りを探した。
田畑に面した脇道から自転車であろう光が向かってくる。
近寄り大声で助けを求めるが、声が出ない
「ケテ••••タ••テ••••」
その光は自分に興味が無いと言わんばかりに通り過ぎる。
「タス••••ケテ••••」
周りの光に敏感になる。
次は散歩をしているのか、一定のリズムで上下に動く光が近づいてくる。
その光以外きにも止まらない。
ドンッ
鈍い音が聞こえて横たわる。
近づいてくるトラックに気づかず轢かれてしまった。
そうか、運転手が言ってたのはこういうことか。
「いやー、何も起こりませんよ。ただ、「気になりすぎて」起こった人はいますけどね」
まとめ
いつもと違う景色に垣間見える違和感
満席だった車内と物知り顔の運転手•••
そのまま乗っていればどこへ•••霊界道とは•••
以上で、【バスの怪談】「霊界道行き」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。
他にも、【バスの怪談】「厳選4選!!」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるため、興味がある方は是非ご一読ください。
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