スポンサーリンク

【病院の怪談】「加藤さん」を紹介※眠れなくても責任取れません

連なる病室オカルト

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は聞いたり話たりなど、怪談に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな怪談の中でも「病院」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介する病院の怪談は「加藤さん」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから…

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怪談も気になるという方は、下記の記事を参照ください。

スポンサーリンク

【病院の怪談】「加藤さん」

怖い病室

 これは私の勤めている病院で実際に起こった出来事になります。

 勤め先の病院では様々な病気の方が入院されています。今回のお話で登場するおばあちゃんも、その中の一人でした。

 そのおばあちゃんは「認知症」を患っていて、記憶力があまり良くなく、今の記憶と昔の記憶がごちゃ混ぜになったりします。

 ですが、そこまで混乱されることも少なくて、普段話している時は「普通の近所のおばあちゃん」みたいな感じです。

 あの出来事があった時もおばあちゃんには特に異変はなかったのですが…


 その日は夏の終わりだというのに病院内の空調が効いていないのか、ジメジメした空気に包まれていたのを覚えています。

 お昼ご飯の時でした。

 御膳をたくさん載せることが出来る配膳台という物を運んで、各お部屋に食事をお持ちするのですが、おばあちゃんのお部屋にご飯を運んだ時に、おばあちゃんが不思議なことを話し出しました。

 「加藤さんはお昼ご飯なのにどこに行くんだろうねぇ」

 私は首を傾げました。

 だって、「加藤さん」なんて患者さんは今入院していないのですから。

 家族や親戚かとおばあちゃんに聞いてみますが違うみたいです。

 「加藤さんだよ。ほら、ここに入院してる。さっきも一緒に話してたんだよ」

 さっきまでここに居たみたいです。面会の人はしばらく来ていないはずなのですが…

 以前どこかで知り合った人を勘違いして思い出しているのだと思っていました。その時までは。

 私は気になり、加藤さんはどこに向かっていったのかを聞いてみました。

 「そこをね、左に曲がって…」

 ピンポーン(ナースコールの音)

 おばあちゃんが説明している最中にナースコールが鳴りました。

 おばあちゃんの部屋ではなく、おばあちゃんが説明しようとした、「加藤さんが向かったであろうお部屋」の方から…

 おばあちゃんの部屋は病棟の端の方にあり、加藤さんが向かった部屋は、角部屋となっていました。

 ですが、そこに入院している人は今現在いないのです。

 私は背筋が凍るような感覚に襲われ、身震いしてしまいました。

 おばあちゃんはそれを察知したのか、「大丈夫?加藤さんは良い人だよ?」

 と言ってくれます。

 私はおばあちゃんに食事を渡し、例の部屋に向かいました。ナースコールは今も鳴り響いているため、確認しなくてはなりません。

 恐る恐るそのお部屋を覗いてみます。

 ですが、誰もいませんでした。

 ナースコールも、最初に設置している箇所から動いておらず、何より、誰も使用していないため、お部屋には鍵がかかっていたのです。

 そのため、「ベットメイクをしてくれるシルバーさんが引っ掛かり鳴った」という可能性も潰えてしまいました。

 私は顔から血の気が引いたのを感じました。おばあちゃんのお部屋に戻り、おばあちゃんに何があったのか説明しました。

 「そう、じゃあ加藤さんの悪戯なのかもしれないね」

 その時のおばあちゃんの表情は、記憶が混乱している認知症の人のそれではなく、何か楽しい出来事に胸を高鳴らせている子どものそれにも見えました。

 おばあちゃんが言っていることが本当で、加藤さんという方が実際に存在していたのかはわかりませんが、あの日の出来事は今でも鮮明に私の記憶の中には残っています。

まとめ

廃墟の明かり

認知症の方は「幻覚・妄想」を見ることがあるが、今回の件は…
鍵がかかっているお部屋のナースコールを押すことは物理的に難しい
おばあちゃんの話からすぐお部屋に私が入った…もしかしたら加藤さんもまだ居たかもしれない

 以上で、【病院の怪談】「加藤さん」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

 他にも、【病院の怪談】「厳選4選‼︎」を紹介※眠れなくても責任取れませんという記事もあるので、興味がある方は是非ご一読ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました