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【怖い話】配信者の怖い話「ラッキーアイテム」を紹介※眠れなくても責任取れません

占いばば オカルト

 あなたは怖い話は好きですか?

 老若男女、一度は見たり聞いたりなど、怖い話に触れる機会はあるのではないでしょうか。

 そんな中でも「配信者の怖い話」は舞台としてはメジャーと言えるでしょう。

 今回紹介する配信者の怖い話は「ラッキーアイテム」です。

 夜中に読むのはおすすめしません。

 何故なら、眠れなくなっても責任は取れませんから•••

 それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 他の怖い話も気なるという方は、下記の記事を参照ください。

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配信者の怖い話「ラッキーアイテム」

悩む女性

 最初は占い感覚で聞いていました。

 星座や、血液型、生年月日や名前で示される運勢に一喜一憂して楽しむ•••

 そういう印象を抱いていました。

 星座占いで言えば、地上波では毎日のようにテレビ番組で放映されています。

 身近に存在しているこの娯楽に、私自身も楽しみにしている一面はありました。

 もし、自分に当てはまるものが、最下位だったとしてもそこまで気落ちすることなかったです。

 だって、ラッキーアイテムという心の安定剤も教えてくれますから。

 ラッキーアイテムを持っていなかったとしても、「そんなもの持ってるわけないじゃん」と笑いに変えられるのも面白いところですよね。

 軽い話のネタにも使えます。

 それでいて、一日中占い結果を引き摺ることはなく、中毒性もない辺り娯楽の範疇を逸脱していないのも嬉しいところです。

 日頃の生活に、ピリッと刺激を加える香辛料、それくらいにしか思っていませんでした。

 それなのに•••

 ここまで聴き入ることになるなんて•••


 夏も過ぎ去り、冷たくも心地よい風が窓から入ってくる、そんな気持ちいい夜でした。

 違和感は全くありませんでした。

 寧ろ、そうじゃない、と気付きもしませんでした。

 初めて聴いた時は、それくらい自然に私の耳へと届いていたのです。

 夜遅く、大学生活も佳境に差し掛かり、就職活動に有利とされる資格取得に向けて机に齧り付いていました。

 いつも通り、パソコンである動画サイトを開き、そこで配信している音楽を垂れ流しながら勉強に励みます。

 俗に言う、「歌い手」さんが配信しているものを聞いてることが多く、一曲終われば違う歌い手さんの歌が流れる•••というプレイリスト的なものを選んで聴いていました。

 多分、違和感が無かったのは、企業の広告動画が曲と曲の合間に流れるから、何か違う動画が流れても気に留めることが無かったんだと思います。

 そのため、始まりや構成などは聴き流していたので記憶にありません。

 ただ、男の人が感情の起伏も感じられない低い声で喋っていたのですが、その動画が終わっても耳から離れませんでした。

 これがいつもの音楽や広告と違うと気付いたのは、男の人がキャッチーなセリフを放った時でした。

 「牡牛座の明日の運勢はーーーーーーー」

 もしかしたら勉強に集中できていなかったのかもしれません。

 見事にキャッチされました。

 私だ、と。

 「牡牛座の明日の運勢はーーーーーーー残念、最下位です」

 キャッチされたものの、すぐにリリースされた魚のような心境でした。

 釣ったのなら最後まで面倒見てくれよ•••と本音を漏らします。

 「でも大丈夫。そんなあなたのツキを回復させるラッキーアイテムはーーー」

 「手鏡」

 「それでは、充実した明日をお過ごしください」

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー♪

 音楽が流れ出した。

 手鏡•••それなら持ってる。

 最下位ではありましたが、心なし少しホッとしていました。

 この大事な時期に占いで気持ちを落としたくありませんでしたから。

 それでも、毎朝のニュース番組の企画で流される占いは見てしまうんですけどね。

 ですが、おかしいことに気付きました。

 翌日、何気無しにいつものようにニュース番組を見ていた時でした。

 占いの結果が違うのです。

 私の•••つまり牡牛座は3位でした。

 ラッキーアイテムも全く違うものが示されています。

 不思議なこともあるものだ•••占う方法が違うのかな•••

 その程度の解釈で思考を止めました。

 そのまま大学に向かいます。

 カバンにはしっかりと手鏡を入れて•••

 やっぱり•••良い結果より、悪い結果の方を重視してしまいます。

 人間心理でしょうか。

 と言っても、占いは所詮占いです。

 ラッキーアイテムをカバンに入れたくらいから、占い結果なんて頭から飛んでいました。

 頭の中には、どうやったらサボりつつ大学の単位を落とさないか、勉強に時間を割くことができるのかでいっぱいでしたから。

 足取りも重く•••というか軽い時なんてないんですけど。

 周りを歩いている学生やサラリーマンも同じ気持ちなのかと想像すると、世界はなんて残酷なんだと思い知らされます。

 夜遅くまで勉強していたので、朝時間を作れず、化粧も大雑把で出てきたので、道中に確認します。

 足を止めると周りの方達に迷惑なので、歩きながら。

 •••少し眉のバランスが悪いか•••いや、誰も気付かないか。別に対面で話す人もいないし•••

 と自分の中で時間を作れなかったツケを落とし込もうとした時、ものすごい轟音と、衝撃を感じました。

 私は衝撃に耐えきれず尻餅をつきます。

 何が起こったのかわからず困惑していると、目の前に同じように倒れている男の人が目に止まりました。

 顔や腕を少し動かす程度の反応はありますが、あまり大丈夫な状態ではないようです。

 私はそのまま顔を上げました。

 目の前の男の人より、その先の光景に周りの方達が注目していることが周囲の状況からわかったので。

 乗用車が歩道に植えられている花壇に頭から突っ込んでいました。

 車体の前面は凹んでおり、ボンネットは半開き。

 運転手は項垂れながらエアマットにもたれかかっていました。

 状況を理解しました。

 目の前を歩いていた男の人は、歩道に乗り上げた車にはねられてたのだろうと。

 そして、その勢いのまま私にぶつかったのだと。

 状況を整理すると現実に起こった出来事が、運命や偶然という怖さが、より深みを増しました。

 だって、手鏡を開いて化粧を確認しなかったら、こうなっていたのは私だったのかもしれませんから。

 しっかりと化粧を確認するため、歩くペースを落とさなかったら•••

 私は額から流れる嫌な汗に不快感を感じつつも、胸を撫で下ろし昨晩の占いを反芻していました。

 地面に転がっている、割れた手鏡を見つめながら。

 その日の夜。

 同じように勉強に励んでいた時です。

 昨日と同じように音楽を流しながら。

 そして聴こえてきます。

 「A型の明日の運勢はーーーーーーーー」

 いつの間にか始まっていることに少しの疑念も抱くことなく耳を傾けました。

 何故か星座が血液型になっていたのには若干の引っ掛かりはありましたが。

 「A型の明日の運勢はーーーーーーーー残念、最下位です」

 また最下位か。ほんと、釣ってもすぐにリリースするのは辞めた方がいい•••

 なんて文句を垂れつつも、期待します。

 「でも大丈夫。そんなあなたのツキを回復させるラッキーアイテムはーーー」

 なんだろう。持ってるものがいいな•••

 「赤色のスマートフォン」

 「それでは、充実した明日をお過ごしください」

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー♪

 ドンピシャでした。

 先日、古くなったものを買い替えたばかりだったので。

 正直、赤い配色が気に入ったのがきっかけで機種変更していました。

 それがラッキーアイテムとして示されたのは単純にすごく嬉しかったです。

 今日の朝のことを考えると•••ラッキーアイテムもバカにはならないので•••

 そんなことを考えながら身の入らない勉強を終え、床につきました。

 翌日、朝の占いも見る暇はなく、家を出てしまいました。

 寝坊です。

 大学での授業も終え、バイトで生活費を稼いだ後、家路につきます。

 昨晩スマフォの充電を忘れて家を出たので、電池は虫の息に近かったです。

 当然、朝なんて充電できるわけもありません。

 家まで保つかとも思いましたが、どうやらそれは難しそうでした。

 そうなることも予想はしていましたので、常備しているモバイルバッテリーを使います。

 今日の夜ご飯何にしようか•••

 なんてネットでレシピサイトを見ていた時、スマフォが妙に熱くなっていることに気付きました。

 最初は、充電しながらの操作で熱くなってるのかな•••

 くらいでしか考えていませんでしたが、気付いてからが早かったです。

 スマフォから焦げたような匂いがしてきました。

 怖くなって手から離します。

 ですが、モバイルバッテリーにコードで繋がっているため、足元を撫でるように戻ってくるスマフォ。

 少し過剰反応だったか、と思いましたが、そんなことはありませんでした。

 スマフォから煙が立ち始め、パチパチという音が聞こえ出します。

 私は咄嗟に気に入っていたスマフォを、これでもかというくらい全力で蹴飛ばしました。

 コードは抜け、スマフォは床を滑るように転がり、壁に衝突します。

 程なくして•••

 ボンッ

 破裂音と共に大量の煙を出し爆発•••

 あまりの状況に発火するスマフォを眺めることしかできませんでした。

 もしそのまま手に持っていたり、カバンの中に入れて気づかなかったと思うと•••

 近くの携帯ショップも開いている時間ではなく、何故こんなことになったのか疑問のまま帰りましたが、答えはすぐに見つかりました。

 パソコンで自分のスマフォと、「発火」というキーワードを入れて検索•••

 すると、企業が大体的に該当機種のリコールを告知していました。

 つまり、回収です。

 そして、回収理由は、モバイルバッテリーでの充電時に排熱し切らず発火する恐れがあるから、と。

 該当機種には私のスマフォも当てはまっていました。

 原因はこれかと判明し、納得はしましたが、それでも実際に起こったことを思い返すと、胸の奥がもやもやと気持ち悪くなりました。

 ラッキーアイテム、持っててよかった•••

 と、一瞬思いました。

 だって、昨日は手鏡で九止に一生を終えましたから•••

 ですが、違うことに気付きます。

 いや、おかしい、と。

 確かに手鏡は私を助けてくれました。

 ですが、スマフォは•••スマフォが•••

 すると、聴こえてきたのです。

 何故か急に。

 当たり前のように。

 私に運勢を教えてくれます。

 動画サイトなんか、開いてないのに。

 「◯月×日生まれの明日の運勢はーーー」

 星座や血液型、そして生年月日と変貌する占いに理由を見出す余裕もありませんでした。

 だって、それは私の誕生日だったから•••

 私は思わず立ち上がり、表示されていないパソコンの画面から目を離せないでいました。

 「◯月×日生まれの明日の運勢はーーー残念、最下位です」

 固まってしまいました。同じ流れに、同じ結果に。

 「でも大丈夫。そんなあなたのツキを回復させるラッキーアイテムはーーー」

 「左腕」

 「それでは、充実した明日をお過ごしください」

 「ーーーーーーーーーーーーーーーー♪」

 左•••腕•••

 聞いたことも無いラッキーアイテムに突っ込む気力もありません。

 その日は勉強に身が入るはずもなく•••ベットに入りました。

 眠れるはずがないのですが。

 翌朝、テレビをつけます。

 当たり前のように、違う結果を出す占いのコーナー•••

 もう懐疑心もありませんでした。

 それよりも、昨晩の勝手に流れ出した占い配信が頭を埋め尽くします。

 何故、生年月日が一致したのか•••

 何故、私は最下位ばかりなのか•••

 本当に、ラッキーアイテムは•••

 今思うと、あの配信、私の該当することばかり配信していました。

 というか、その場面しか記憶にないのです。

 もしかしたら本当に私のことしか喋っていないのか•••

 そんなことを考えているうちに、時間が来てしまいました。

 占いは占い。ラッキーアイテムも聴き間違いだろう•••

 そう言い聞かせながら家を出ます。

 不安が消え去ることはありませんでしたが。

 家から出て数分後でした。

 昨夜一睡もできなかった影響からか、足元がフラつくのを感じます。

 明るい日差しが目を、身体を焼きつけるように降り注いでいました。

 配信•••左腕•••ラッキーアイテム•••

 色々と考えていましたが、寝不足のため考えがまとまりません。

 段々と、視界がぼやけているような気がします。

 視界が端の方から少しずつ狭くなっていきました。

 身体が思うように動きません。

 私は歩いているのか、倒れているのか•••生きているのか•••

 そんな区別もつかない判然とした状態で、何か大きいものにぶつかった感覚がありました。

 それが何か気づいたのは、病室で見知らぬ天井を眺めていた時です。

 ぼやけていた視界が徐々に色味を怯えてきた時、意識もはっきりしました。

 ハッとして勢いよく身体を動かした時、左腕に鈍痛が響いたんです。

 何事かと視界を移すと、蚕の繭のように包み込まれた左腕であろうものが見えたんです。

 病院の先生に事情を聞くと、どうやら交差点で車に轢かれたとのことでした。

 信号は赤になっていたそうですが、ふらふらと交差点に侵入していくところを周りを歩いていた方達が目撃したそうです。

 その方達の話では•••

 まるで、自分から轢かれに行ったようだと•••

 震えている私を見て、先生は声をかけてくれました。

 事故にあった後だから無理もない。しばらくは怖いかもしれないけど、立ち直れるから•••

 そうじゃない。

 私は先生に全て打ち明けようかと思いました。

 でも、やめました。

 占いは所詮占い。

 最初の私のように•••先生もそう思うでしょうから•••

 骨折腕は、利き腕ではなく、生活に支障はないので入院とはなりませんでした。

 私的には入院の方が周りに人もいて安心できるのですが、無理は言えませんでした。

 夕方には家に帰れました。

 大学やバイトは休みました。

 この腕じゃどうしようもありませんし。

 あまりの出来事に、身体も心も疲れていました。

 帰宅と同時にベットで寝てしまいました。

 明日はスマフォを買いに行かなきゃ•••

 なんて思いながら。

 ですが、すぐに目を覚ますことになりました。

 聴こえてきたのです。

 「ーーーーの明日の運勢はーーーーーー」

 寝ていたはずです。

 聴こえるはずもありません。

 ですが、聴こえました。

 耳に入ってきました。

 聞き違いではありません。

 だって、私の名前だったのですから。

 「ーーーーの明日の運勢はーーーーーー残念、最下位です」

 絶望しました。

 つけていないのに配信される占い。

 今までのラッキーアイテムの末路•••

 これから起こるであろう最悪の事態を、予期しながらも聴くしかないというこの状況•••

 「でも大丈夫、そんなあなたのツキを回復させるラッキーアイテムはーーー」

 「あなた」

 「それでは、充実した明日をお過ごしください」

 「ーーーーーーーーーーーーーーーー♪」

 それ以降、この配信を耳にした人は誰もいなかった。

まとめ

文字が書かれた風景

占いは人によって結果が違うのと同様に、楽しみ方、信じ方も異なってくる
月毎の占いもあったりするが、その月の運勢が良くないと正直どうしようもない
ツキを回復させる気がないラッキーアイテムを提示してくるのはやめてほしい

 以上で、【怖い話】配信者の怖い話「ラッキーアイテム」を紹介※眠れなくても責任取れませんを終わります。

オカルト都市伝説
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pamyu

ブログ内では主にオリジナルのホラーを投稿していますが、Xではブログの宣伝以外はほぼ関係ないことをぼやいています。人間性が垣間見えると思いますので興味があればれっつふぉろー。

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